BLEACH

□三種に変化する牛乳
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「隊長〜!んもぉ…何処行ったのよ…」

瀞霊廷に鳴り響く女死神の声
声の主は十番隊副隊長の松本乱菊。
彼女はどうやら十番隊の隊長──
日番谷冬獅郎を探しているらしい。

「はぁ…隊長ったら〜…」

乱菊は溜め息を吐きながら手に腰を当てる
そしてもう一度周りを見渡すものの
やはり冬獅郎の姿が見当たらない。
見当たるのは隊員達と何やら筋トレらしき
行動をしている総隊長。
周りを見渡しているとふと声がする。

「おい」
「……え?」

乱菊は何処から聞こえてきた声なのか判らず
更に周りをキョロキョロとする。

「……おい、お前わざとだろッ…」
「下から声が聞こえ──うわぁッ…!?
た、隊長ッ…!?」

乱菊は声が下から聞こえてくるのに気が付き
ふと下に目線を配ると乱菊が探していた人物
冬獅郎が下から睨み付けていた。

「んもぉ〜…隊長〜…
居るなら返事してくださいよ〜」
「…返事したが」
「だって隊長、小さいですもん」

乱菊は冗談めかしでプフッとニヤニヤし呟く。
すると呟いた瞬間冬獅郎は
更に眉に皺を寄せさせ睨み付けながら

「……てめえ…今なんつった…?」

乱菊に刺々しいオーラと共に詞を投げ付ける
乱菊はこれはマズイと思ったのか
“じょ…冗談ですって”と苦笑いしながら
そう言い訳をしてその場から離れようとする
それを冬獅郎が見逃すわけもなく

「……松本、座れ」
「えッ…あ、あの隊…長…?」
「いいから座れッ!!」
「……は〜い…」

その場に即座らさせられて説教を喰い始める
それから乱菊は冬獅郎の説教を三時間喰らう

「……分かったな、松本」
「……はい」
「分かったならいい。行け」

三時間の長々しい説教が終わり、
漸く解放されると乱菊はフラフラとしながら
何処かへと身を移していく。その様子を冬獅郎は眺め
そして乱菊が姿を消すとふと口漏らす。

「……“小さい”。そんなの判ってることだ
…もっと仕事を早くこなして寝るしか…」

冬獅郎は自分の背を気にしていたものの
乱菊の先程の言葉で更に気にし始める。
移動しようとするもその事に気を取られ
動こうとするも動けずその場に留まり
腕を組ながらひたすら考える。
すると突然その場にとある人物が来て─

「こんなとこで何してんだよ?」
「ッ…黒崎ッ…!?なんでてめえが此処に─」
「いや、最近冬獅郎に会えてねえからよ。
それで今日学校休みだし会えるかなって」

やって来たのは死神代行の黒崎一護。
そんな一護は冬獅郎と恋人で、
死神達の間でも有名なバカップルである。
知らないものは殆ど居ないため、
二人が普通に話している姿を見ただけで
周りの死神達は口笛吹いたりして
二人を軽く煽ったりする。

「…明日現世に向かうつもりだったんだが…」
「そんなにも会いたかったのか?」
「………ッ」
「ま…マジかよッ」

一護は“現世に行くつもりって
そんなにも俺に会いたかったのかよ?”
と冬獅郎をからかうつもりで言うも
どうやら図星だったようで
冬獅郎は顔を赤くさせて下を向いて黙認する
すると、
そのタイミングでフラフラだった乱菊が
ものすごい勢いで此方へ走ってくる。

ドダドダドタドタ!!

「隊長ッ…!!これッ…先程のお詫びですッ
珍しい上即効果の物なのでこれでッ…!」
「なッ…、何だこれは…?」
「隊長へのプレゼントです、それでは!」
「あ、おい…松もtッ──

ドダドダドタドタ……


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