BLEACH

□大好きな雪狐【前篇】
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「あら、やちるじゃない」
「丁度良かったわ〜聞きたいことがあんねn─
「ねえねえ、遊ぼーよ♪」
「悪いわね、今少し考え事してるのよ…」
「考え事?何かあったの?」
「話聞いてくれるかしら?」
「うん勿論良いよ!!」
「実は日番谷隊長の事なんだけど……」

市丸はやちるに質問しようと話しかけるも
やちるが乱菊に話しかけた為、
喋られずに置いてきぼりにされる。

「……なんかおかしない?
ボクの立場、かわいそすぎひん?」

それから市丸は二人の間に入れず
乱菊が話の内容を説明し終えるまで
二人の横で背を向けてムスッと口を尖らせていた。

「ギン〜説明し終えたわよ〜」

乱菊が話の内容を説明し終えたようで
終わったわよと市丸に話しかけるも
市丸は全く反応をしない。

「あら…寝ているのかしら?」
「分からないからくすぐってみようよ♪」
「あら、いいわね〜それじゃあ…」

やちるが小声でくすぐってみようと考案し
二人は全く反応のない市丸の背後へ
ソ〜ッと妖しい手形で近づいていく。
も、

「わっ!!!!」
「うわぁっ!!」
「きゃあッ…!?」

市丸は二人の影に気づいていたらしく、
二人がすぐそこまでとなった瞬間
わっ!と言いながら振り向く。
すると二人は驚いて声を出す。
二人のその姿に市丸はククッ…と笑う。

「ちょっと、ギン。やめなさいよッ」
「ボクに悪いことをしようとしたんはそっちやで?」
「け…けれどあんた私達の声かけに
一切反応しなかったじゃない」
「あァ…ごめんなァ…気付かんかったわ」
、絶対嘘でしょ!」

やちるは市丸の発言に対して
嘘でしょ?と言うと市丸は

「今なんて?聞こえへんで十一番隊副隊長さん」

と“ボクのことを今、何て呼んだ?“
と言う意味合いを暈した言い方をするも
やちるには伝わっておらず、

「き・つ・ね・絶・対・嘘・で・し・ょ」
「いや…そないなことを言ってるんやなくて…」
「え??違うの?」
「こりゃアカンで…しかも誰がや」

やちるは声が小さくて早口だったのかな?と
勘違いをして大声でゆっくりと言い直した。
市丸は溜め息吐き“どうしようもないで”
と手を挙げて乱菊の方へ合図する。
するとやちると市丸が言い争っている間
傍観していた乱菊が話し出す。

「二人とも、話が反れてるわよ。
本題は日番谷隊長の過去でしょ」
「だってなんかこの狐が変な嘘つくからー」
「なッ…人聞きの悪い事言わんどいて〜な!
それとボク狐ちゃう💢列記とした三番隊隊─」
「はいはい、取り敢えず三人で話し合いよ
その前に場所の移動しましょ。
此処はあくまで日番谷隊長の部屋の前よ、
万が一話の途中で遭遇したら気まずいもの」
「はぁ、…そやなァ」
「わーい、話し合いだー!」
「言うとくけど…遊びとはちゃうから
真面目にしはってもらわんと、なァ…十一番隊副隊長さん?」

乱菊が場所を変えて話し合いをすると
言うとやちるが話し合いだー!と言い
小躍りしながら喜ぶ姿を市丸が嫌みを含めた発現をし

「ほな、乱菊先行っとくで〜」

と言って先に移動をする。
乱菊は“あ、ちょっと…“と言おうとするも
遅かったようで、市丸は既に姿を消していた。

「んも…大人気ない上バカねギン…
行き先を伝えてないのに何処へ行くのよ…」

市丸は何処で話し合うかも知らずに
先に移動をしてしまった。
果たして三人は合流できるのか。



【🐺(市丸)side】
「ほんま乱菊はあの副隊長に甘すぎや」

市丸は二人の元から離れてから
乱菊はやちるに対して優しすぎと文句を呟き歩いていた
暫くブツブツと文句を呟いていると
とあることを思い出す。

「…あ。何処で話すか聞いてへん…」

市丸は急いで冬獅郎の部屋の前まで
戻ろうとするも足が立ち止まる。

「…なんでボクは乱菊に頼ってんねやろうな…
ボクが一番日番谷はんの事
分かってなアカンのに…カッコ悪いわァ…」

今から約一年程前、市丸は冬獅郎に
気持ちをアタックし続けていた。
それに対し冬獅郎は最初はうざがるも
日が経つにつれて心を揺さぶられ、
冬獅郎から告白をされると言う予想外の展開を迎えた。
それから二人は付き合っており
市丸は自分の事を話していたが、
冬獅郎は自分の事について話したがらず
冬獅郎の事についてはほぼ知らないまま
今に至ってしまった。

「はァ…どうすればええんや…」

市丸はその場に頭を抱えてしゃがみこむ。
すると其処へとある人物が訪れる。

「どうしたんだい?ギン」


....
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