BLEACH

□温泉にて桃桜乱【前篇】
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一護も喰らっていたかと思いきや
コンだけ氷付けにされていた。
全体が凍る筈が冬獅郎が細かくコントロールをして
一護の所だけ凍らずに済んでいた。

「な、なんで俺んとこだけ…」
「………別にてめえには恨みねえからだ」

冬獅郎は一護に背を向けて素っ気なさそうにそう呟く

「…ありがとな」

満面の笑みでそう告げる。
顔だけ後ろに向け一護の笑顔をみてすぐに顔を戻す
と、そこへ丁度地獄蝶が舞い込む。

「…なんだ?……ああ、そうか……ああ、わかった。」

またすぐに地獄蝶が何処かへと
ひらひらと舞い飛んで行くと冬獅郎は

「………黒崎」
「ん?なんだよ?」

一護のことを呼び暫く間を開けてから

「…今日の昼二時頃に瀞霊廷………いや十番隊舎に来い
持ち物は旅行に必要性のあるものだ」

そう告げるだけ告げて姿を消す。
いきなりそう言われ一護は

「まだ俺なんも言ってねえのに!
…でもこれって……誘ってもらえたのか?」

少し驚くも、内心はとても嬉しくて自然と顔が緩む。
顔を緩ませながら準備に取りかかる。
一護が準備している横のコンは白目を向き凍っていた




【瀞霊廷side】
「─っと…これで準備はいいかな?」

どうやら準備が整った様子のやちる。
それに対し乱菊が鞄を覗きこむ

「うんうん、いいわねって…お酒がないわよ!?」
「あ ほんとだ忘れてたえへへっ」
「んもぉ〜」
「お酒ならちゃんと私が用意しておきました。」
「あら、流石七緒〜」
「このくらい大丈夫ですよ。
後会長、これも忘れてはなりませんよ?」

七緒が忘れてはならないと言い
ガサガサ探り取り出したものは

「あー!金平糖だ!えへへっありがとう!」

やちるの大好物の金平糖だった。
その様子を見ていた乱菊は
七緒はまるでお母さんのようだと
温かく見守り感心していた。

「後はプルルン、烈、ネムネムと
男死神軍が来たら行けるよね?」
「ええ、そうね。でもまだ待ち合わせ時間までまだ…」
「えー…後一時間もー?」

現在正午一時ぴったりである。
後一時間も待たなければいけないの?と
やちるは少し不満そうに言う。
それを乱菊がフォローする。

「ん〜そうねえ〜、
なら私と待ち合わせまでお茶会しましょうよ〜」

すると少し不満そうだったのも直ぐに笑顔になり

「うん、するー!!」

それを今度は七緒がホッとしながら
乱菊さん流石だと温かく見守りつつ感心していた。



「ん〜久しぶりのお茶会いいわ〜」
「えへへっ」

あれから七緒は弁当作り、乱菊とやちるは
待ち合わせ場所の近くでお茶会を開いていた
時間が経つにつれ人も集まっていく

「あら、楽しそうですこと」
「ええ、卯ノ花隊長も如何かしら?」
「そうですわね…ではお言葉に甘えて」

準備が出来た人も全員揃うまでお茶会に参加していた
時刻は正午一時半
待ち合わせの時間まで残り半時間。
女性陣は残り七緒とネムと織姫だけで
男性陣は残り冬獅郎と一護だけだ。

「んー…お茶会楽しいけど飽きてきた」
「「!?」」

やちるがふとそう口漏らす。
その発言にその場にいた皆が背筋を凍らせる
やちるが暇になってしまうと
ろくでないことが起きてしまうからだ。
事件を起こさせないためにも乱菊が仕切る

「ん、ん〜そうねえ…お茶会はお開きして
今度は何かして遊ぶかしら?」
「「!!!」」

乱菊のその発言に皆は
顔を横に振り手も無理無理とさせる。
やちるには遊びだとしても
勝てるわけないと分かっていたからだ。
それでも乱菊はニッコリして

「ねえ?やちる、鬼ごっこはどう?」
「鬼ごっこ?楽しそう!」

その場の皆は凍りついた。
まるで氷輪丸で攻撃されたかのように…
乱菊は皆に“ごめん、この方法しか浮かばなかった”
と目線とレクチャーで伝える。
そしてやちるに手を引かれ走っていった。

「えへへっ楽しみ♪」
「…うふふっそうね。」

やちると乱菊は舞踏会でもしてんのか?
と言うような躍りをしながら走っていた




【現世side】
「…っと…コレだけあればいけるか」

あれから旅行の準備をしていた一護
修学旅行にでも行くのか?と言うような
大きめのカバンに詰め込んでいた。
その様子を氷付けながらも見ていた
コンが氷付けされたまんま発言する。

「一護〜その旅行に行くのか?」
「氷付けでも喋れるなんて天才だな」
「へっ俺様は氷の神様だ!なんちて」
「………」

ビュー……

「…じょ、冗談だって!!
つか旅行行くなら土産頼んだぜ」
「…てめえにピッタリなのを連れてくるぜ」
「お?それは期待しちゃうぜ?」
「ああ、期待しててくれ」

一護は死覇装を身に纏い、荷物を持って
コンにじゃあなと言い部屋から瞬歩する。
一方織姫も準備をし終えて瀞霊廷へと向かっていた。


....
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