sub

□ゴウヨクBlood
1ページ/2ページ

ボクは、愛しくて愛しくて憎い…カレを求めるのを抑えるのに、我慢の限界だった。

兄の全身に舌を這わせ、牙を挿し込み、ボクの所まで堕としたくて…。

「んくっ……はぁ……シュウ……」

名前を呼びながらあらゆる場所から吸っていく。

兄…シュウはいきなり大量の血液を吸われ、抵抗は愚か、意識も朦朧としかけている。

「お前…ほんと何して…!」

「見れば分かるでしょ?そんなことより、もっと声出してよ……」

そう言って鎖骨に刺し込んだ牙を、さらに奥へといれていく。

「ライ…ト…んん…あっ……や…め…!」

嫌がりながら、喘いで瞳を潤ませる。

それは、ボクを興奮させる以外の何物でもなかった。

…こんな長男様を見られるのも、レイジの薬のお陰だ。

気配を消してシュウの部屋に潜り込み、寝ているシュウを拘束してレイジの薬を飲ませる…それだけの簡単なコト。

あのカールハインツの長男でボクの兄。生まれながらにして強い力を持った――――――――。

そんなシュウの、痛みと快楽に歪む顔が見たくて見たくて仕方が無かった。

「好きだよ…シュウ…」

呟いたボクの声は聞こえていないようだったけど、構わない。愛なんて、所詮欲望の後付けの言葉でしかないのだから。

シュウがボクに堕ちるのが先か、失神するのが先か…。

服を肌蹴させながら、シュウの首筋に痕をつける

表情を見ると、恍惚としながら涙を流していた。これが屈辱から来たものか、それとも―――――――。


「アイシテルよ…お兄ちゃん…」

→後書き
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ