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□ゴウヨクBlood
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ボクは、愛しくて愛しくて憎い…カレを求めるのを抑えるのに、我慢の限界だった。
兄の全身に舌を這わせ、牙を挿し込み、ボクの所まで堕としたくて…。
「んくっ……はぁ……シュウ……」
名前を呼びながらあらゆる場所から吸っていく。
兄…シュウはいきなり大量の血液を吸われ、抵抗は愚か、意識も朦朧としかけている。
「お前…ほんと何して…!」
「見れば分かるでしょ?そんなことより、もっと声出してよ……」
そう言って鎖骨に刺し込んだ牙を、さらに奥へといれていく。
「ライ…ト…んん…あっ……や…め…!」
嫌がりながら、喘いで瞳を潤ませる。
それは、ボクを興奮させる以外の何物でもなかった。
…こんな長男様を見られるのも、レイジの薬のお陰だ。
気配を消してシュウの部屋に潜り込み、寝ているシュウを拘束してレイジの薬を飲ませる…それだけの簡単なコト。
あのカールハインツの長男でボクの兄。生まれながらにして強い力を持った――――――――。
そんなシュウの、痛みと快楽に歪む顔が見たくて見たくて仕方が無かった。
「好きだよ…シュウ…」
呟いたボクの声は聞こえていないようだったけど、構わない。愛なんて、所詮欲望の後付けの言葉でしかないのだから。
シュウがボクに堕ちるのが先か、失神するのが先か…。
服を肌蹴させながら、シュウの首筋に痕をつける
表情を見ると、恍惚としながら涙を流していた。これが屈辱から来たものか、それとも―――――――。
「アイシテルよ…お兄ちゃん…」
→後書き