story

□お誘い
1ページ/1ページ



今日はヒカルが長期遠征から戻ってくる日。

久々に会う可愛い恋人。

ソーマは内心そわそわしていたが顔には出さず、

一日の任務をこなしていた。



すべての任務を終え部屋に戻りシャワーを浴びる。

浴びている間も考えるのは恋人の事ばかり。

そろそろ帰る頃だろうか...とシャワールームを出ると

丁度のタイミングでドアがノックされる。



『ソーマー、俺だけど』

それは紛れもなくヒカルの声

短く返事をしてロックを解除する



「おう、お帰り」

『ん!ただいま!』



笑顔で答えるヒカルにソーマは抱きしめたい衝動に駆られていた

が、そこはぐっと我慢しヒカルを部屋の中に入れ再びロックを掛ける




『あ、いきなりで悪いんだけどシャワー使って良い?』

「...あぁ」

『あんがと!』



すっきりしたくてさー!とヒカルは持っていたバッグから着替えを取り出しシャワールームに向かう

どうやら今日はソーマの部屋で寝る気満々らしいヒカル




長い間会ってなかった分ソーマにはかなりの欲求が溜まっていた。

そんなソーマの気も知らずに突然入ってくるやいなやシャワーをするヒカル

これは、誘ってるのか...??と混乱するソーマ

とりあえず気持ちを落ち着けるために本を手に取りソファに座る

本を読んでいても向こうから聞こえるシャワーの音と

ヒカルの鼻歌にどうしても気がいってしまう。



ヒカルは帰ってきてばかりで疲れているんだ、今日はそんな気分じゃないだろう。




と自分に言い聞かせ本を読むことに集中する。

数分後、シャワー終えたヒカルが部屋に戻って来ると

本を読んでいるソーマの目の前に立つヒカル

自分に見向きもせず本に目をやっているソーマにむっとすると

ヒカルは本を読んでいるソーマを邪魔するように下から潜り込むと

ソーマの膝に座り顎を肩に乗せ向かい合わせに座る形になる



いつもなら考えられないくらい積極的なヒカルに内心戸惑いを隠しきれないソーマだが

ここはあえて無視を続ける



『そーまーぁー...?』



何度も耳元で名前を呼ぶ

そろそろ退けるかと思いきや次は首に顔を埋める



「っーーーおい、読みにくいだろ」



ついに本から目を離し真横にあるヒカルの顔を見るとバチッと目が合う

風呂上りで体温が上がっているせいかほんのりと頬が紅く染まり

いつもとは違う妖艶な雰囲気にソーマの理性は崩れかけようとしていた


必死に抑えながら言うソーマ

そんなソーマに追い打ちを掛けるようにキスをするヒカル

唇を離すと数秒の沈黙、お互いの吐息が触れ合う



『ソーマ、』

「...誘ったのはお前だからな」


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ