story

□めありーみー
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ソーマの後輩からの人気は絶大だ。

ヒカルが遠征から帰りエントランスに着く。

エレベーターの扉が開いた瞬間に黄色い声がヒカルの耳に届いた

聞こえる方を向くと、後輩の女の子達に囲まれたソーマが居た。

その少し遠くからはかっこいいなどこそこそと話しているグループも。



そりゃあソーマはかっこいい。

強いし、優しいし(前と比べたら)、仲間思いだし、顔もかっこいい...

大好きな、俺の恋人。



付き合う事になったきっかけというきっかけは無く、

気づいたときには恋仲になっていた二人。

付き合い始めたのはシオの件が落ち着いて数ヶ月経った頃。

そう考えると、結構な月日が経っていた。

最近ではヒカルの地方への遠征が増え、会えない日々が続いていた



まともに好きだと言ってもらったのは、いつだっけ。

もう、俺の事なんか好きじゃなくなったんじゃないかな

ここ最近、ずっとそんな事を考えていた。



いつの間にか考え込んで立ち止まっていたヒカルは

背後からの衝撃で我に返る



「ヒーカール!」

『コウタ!』



聞きなれた声に後ろを振り向くと親友でもあるコウタが笑顔で立っていた



「なんだよ〜帰るんだったら連絡くらいしろよな〜」

『忙しかったんだって』



ごめんごめん。と両手を合わせて謝るヒカル

遠征中もメールのやりとりは欠かさずしている二人。

毎日来るコウタの一日の報告はとてもくだらない話だったり、

真剣な話だったり。ヒカルにとってはそのやりとりが一番の心の支えだった。



「まぁそうだよな、ってことで!お帰り!」

『ん!ただいま!』

「ってやべ!俺エリナに呼ばれてるんだった!んじゃまた後でなヒカル!」



そう言い残して走り去るコウタ。

またぽつん、と一人になるヒカル




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