FAIRY TAIL

□*017*
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俺はラクサス・ドレアー

妖精の尻尾の三代目マスターのマカロフの孫だ


今、俺はおっさんと一緒に依頼を終えた帰りだ


「やぁっとギルドに帰れるぞ!」

「なんで俺がこんなおっさんと一緒に仕事なんか……」

「おっさんって言うな!……まぁ、おっさんだけど」

「どう見てもおっさんだろ」

「あぁ〜。早く帰ってアサコに会いてぇなぁ」


いい歳したおっさんが、ンな事言ってっと犯罪者だ


「あ、犯罪者じゃねぇからな!
俺の娘に会いたがって何が悪い!
それより、お前もアサコに会いたいだろ?」

「当たり前だろ……つーか、アイツはお前の娘じゃねぇ」

「前、ギルパパって言ってくれたもんねー
つーかお前、それってロリコンだろ」


お前が無理やり言わせたんだろ
って……

「ロリコンじゃねぇ!」



マグノリアに近づくと、お馴染みの鐘が鳴った


こんなにも大きい道が開くと、それはそれで通りづらい



ここまで来てわかったと思うが、おっさんっつーのはギルダーツ・クライヴだ




「よお、帰ったぞー」

「ギルダーツ!勝負し…ブッ」

「俺は疲れてンだ。帰ってきてすぐの奴に喧嘩を売るな」

「おっさんも大変だな」

「ラクサス!勝負しろ!」


俺は無視して2階に上がった


「ラクサス!逃げんのかぁ!?」

「うるせぇ。ちょっとは大人しくしろ」

そう言って俺は雷を落とした


「あーもう
愛しのアサコちゃーん。俺の事慰めて〜」

「あらやだ。ギルダーツも同じ子を捕まえたの?」

「は?おいミラ。アサコは何処だ?」


俺は異変を感じ、ミラに聞いた


「あら、ラクサスまで?
なに、三人の共通の知り合い?」

「おいナツ。アサコを知らねぇか?」

「あ?誰だそれ」


おっさんに、炎を食いながら返答するナツ


「おいグレ…」パリ-ン

「きゃっ!」

「おいジュビア!大丈夫か!?
……って、血ィ出てんじゃねぇか!」

そう言ってジュビアの指を咥えるグレイ

「グ、グレイさまっ」

「よし、止血完了だ」

「ジュビーーーン」


おかしい。グレイが記憶を操作されたとはいえ、何かが違う



「ギルダーツ!ラクサス!」

その時、ロキが走ってきた


「おいロキ、どうなってんだ?こりゃあ」

「アサコが居なくなった」

「は?」

「みんなアサコのことを覚えていないんだ!」


そう言われてみれば、ミラもナツもアサコと聞いて不思議そうな顔をしていた


「おいジジィ!」

「なんじゃ、騒がしいのぉ」

ジジィはポリポリと頭を掻きながらこっちに来た


「おい、アサコは何処だ」

「知らん」

「ホントの事を言え」

「だーかーらー!知らんと言っとるじゃろうが!!」


会話の流れ的に、ジジィはアサコのことを覚えているようだ


「ワシからすれば、お前たちがあやつのことを覚えているだけで不思議じゃ」

「俺の愛しのベイビーちゃんはどうしたんだ?」

「ギルドを辞めた」

「何処にいるんだい?」

「それはワシも知らん。旅に出とるからのぉ」


ロキの言ったとおり、アサコは居なくなってしまった



「なんでみんな彼女の事を忘れているんだい?」

「アサコがそういう魔法をかけたからじゃのう」

「アイツ、んな魔法知ってたか?」

「いや、友人に教えてもらったのじゃろう」


何故お前らは覚えておるのじゃ?
あやつの元々持っている魔法じゃないからか?
なんてブツブツ言ってやがる


アサコ…何故お前はすぐに何処かへ消えるんだよ……


「おいロキ。お前がアイツに最後に会ったのはいつだ」

「僕は二日前かな」

「変わったことは」


ロキはしばらく考えていた

他の人が知る由もないのだが、彼はアサコとの約束を思い出していた

『誰にも言わないでね』という約束を


「………君たちは本当の兄や父親のようだから言うけど、言うなって言われてたから言わないでね」

「おう」


「彼女は…最強チームで以来が来てたから列車に乗って行ってたんだ
けど、あまりにもグレイが不機嫌で仕方がなかったから彼女は一人で空を飛んで目的地まで行ったらしい

その道すがら、闇ギルドに遭遇してしまって戦うことになったけど、戦ったり逃げればさっきまで乗っていた列車を爆破すると言われた

彼女は攻撃をわざと受けて深い傷を作った

そのあと、その傷のまま依頼をこなしたみたいなんだけど……」


ロキが言うには、それはそれは酷い傷だったらしい

ばあさんに無茶をするなと言われると、“私は大丈夫”といって笑っていたらしい


ただ、その笑みは見ている方が泣きたくなるほど辛そうだったという



「おいおっさん。どこかわかるか」

「んー……。闇ギルドと見せかけて、グレイだろうなぁ」

「俺もそう思うぜ」

見せかけはいらねぇがな


「ごめん。どういうことだい?」

「ん?あぁ。アイツがどこらへんが要因でこんなことしたのかってことだよ」

「それは、アサコがいることでグレイが不機嫌になる
そして、その悪い空気を作らないようにした……ってこと?」

「まぁ、それだけじゃねぇだろうがな
あー……。ミストガンも居てくれたら助かったが」


その時、俺はふと思いついた


「おい、ミストガンは居ねぇがジェラールは居るじゃねぇか」

「いや、アイツがどこまで知ってるかわかんねぇだろ」

「あ、そう言う事か!ジェラールならアサコの目撃情報とかがあるかも知れないってことだね」

ポンっと手を叩いたロキ


「だが、アイツが見つけて欲しいとは限らねぇ
つーか、むしろほっといて欲しいだろうな」

「そこが問題だなぁ」




「なーなー。なんの話してんだー?」
「だー?」


気がつくと、後ろにナツとハッピーがいた


「いや、君たちが気にする話じゃないよ」

「そーかぁ?
あ、ギルダーツ!俺がコイツに勝ったら勝負しろ!!」

ナツは週刊ソーサラーをバッと目の前に突きつけた


「あ?なになに……“謎の闇ギルド討伐魔導士現る!”だぁ?」

「それって……」

「あぁ、それね。それでうちのギルドの闇ギルド討伐の依頼書も減ってるのよ」

そこにミラも現れた

「ジェラールじゃないかってうちでも噂があるのよ」


「おい。天馬とラミアにいくぞ」

「よし、俺も行く」

「じゃあ僕も
ルーシィ。少し僕は出かけてくるよ」


俺たちは三人で二つのギルドを見に行った




「ラクサスにギルダーツにロキ……
また変わったメンバーね」

「そうね。今まで一度も無かったんじゃないかしら」




俺たち三人は他のギルドを見て回ったが、明らかに妖精の尻尾の依頼書の方が減りが多かった




これはおそらくジェラールじゃない

アサコだ


闇ギルドを潰せば、もちろん標的になりやすくなる

闇ギルドには幾つも同盟があるからだ


「アイツなりに、妖精の尻尾を助けようってか」

「これ、ナツが追ったらヤバイんじゃない?」

「ナツは……居ねぇ」

「まぁ、アイツは変なとこで鋭いから大丈夫だろ」




三人は、ナツに任せてみることにした


それは、吉と出るか…凶と出るか…




「ていうか、ルーシィもいない!!」




To be continue……

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