FAIRY TAIL

□*011*
1ページ/1ページ



「俺たちはどうすんだぁ?」

『とりあえず、おっきい魔水晶を探さなきゃね』

「んじゃあ、歩くか」



───……



「あ"ぁー!!見つかんねぇ!」

「落ち着けガジル」

『流石に歩き過ぎたね』


ふと、空から何か飛んできた


「アサコー!!」

『ハッピー!?無事だったんだ!』

「うん、オイラはね
それより、おっきい魔水晶見つけたんだ!」

「どこだ!?」

疲れが溜まってたのか、食いつくガジル


「アソコ」

ハッピーが指したのは、遥か遠くの空


『そりゃ見つかんないよね……』

「歩くだけ損したな」


そして、ハッピーはガジルを、私はラクサスを連れて飛んだ


「んじゃあ、やるか!鉄竜の…咆哮!!」

「雷竜の咆哮!!」

『東の魔法、月読!』


ガジルとラクサスが滅竜魔法を使い、私がそれをサポートする


「っ全然壊れねぇじゃねぇか!」

「アサコは疲れてねぇか?」

『うん!大丈夫!』


と、その時


「そこまでだ!」

黒い生き物が飛んできた


『この子もエクシード?』

「あい。パンサー・リリーって言うんだ」

「でけぇ猫だな」


私は珍しく黙ってるガジルに目をやると、何かいい事を考えた顔をしていた


「お前、今から俺の猫にしてやる」

「……なんの話だ?」

話が見えないラクサス


『ほら、ナツもウェンディもエクシードいるでしょ?あと、猫じゃないけどコブラのキュベリオスも
で、俺だけいねぇ!…って思ってたわけ』

「……俺もいねぇがな」

『…もしかして気にしてる?』

「いや、いねぇほうが助かる」

『ふふっ。ラクサスは優しいね』


きっと、パートナーの分まで気が回らないってことだろう



「おい、お前らはそこで待っとけ!
こいつは俺がゲットする!」

ゲットって………


しばらく見ていたら、下から竜の形の鎖が飛んできた


「これは…竜鎖砲!?」

『竜鎖砲?』


どうやら鎖はこの魔水晶のある島ごと動かしているようだ


『あそこにあるエクシードの島にぶつけて、エネルギーを作る気じゃない!?』

「その線が一番濃いかもな」

『なら急がなきゃ!東の魔法、天手力男(アメノタヂカラオ)!』


私たちは島と島の間に入り込み、なんとかブレーキをかけた


ふと見ると、ウェンディとシャルルがいた


よかった……二人とも無事で



しばらくして竜鎖砲が止まったあと

「うわあぁ!王国軍の襲撃だぁ!!」

というエクシードの声が聞こえて来た


何あれ……竜型ロボット?


『東の魔法、玄武召喚!』

私は急いで玄武を飛ばした


「アサコ、何してんだ?」

『ミストガンと連絡をつけてるの』


しばらくして、念話が入って来た


《アサコか?どうしたんだ》

『ねぇ。あそこにある竜型ロボットって何?』

《あれは!?とうとう父上はそんなことまで……
あれはエドラスの禁式である竜型ロボット、ドロマ・アニムだ》

『ドロマ・アニム?それってどんなものなの?』


《あれは本物の竜(ドラゴン)と同等、あるいはそれより強い》

『てことは……滅竜魔導士じゃないと倒せない…?』

《ああ》

『わかった。今ここにはラクサスとガジル、ウェンディがいるから向かってもらう!』


私は一旦念話をやめ、3人に向き直った


『あれはドロマ・アニムっていってエドラスの禁式らしいの。
で、滅竜魔導士にしか倒せないってことだから……』

「わぁってるよ」

「俺たちが行けばいいんだろ?」

「は、はい!頑張ります!!」

『ありがとう……!』


3人は急いでドロマ・アニムのもとへ向かった


『ミストガン?聞こえる?』

《ああ。聞こえている》

『ナツも到着したみたいなんだけど、そっちはどう?』

《そうか。こっちは時間がかかるがなんとか出来そうだ》

『そっか。でも、帰る前にちゃんとこっちで方はつけるからね』


私たちはいろんな情報交換を行った



しばらくして、滅竜魔導士のみんなが押されていることに気が付いた


『私、行ってくるね』

《どこにだ?》

『ドロマ・アニムのとこ』

《!?》

『みんなを信じてないわけじゃないけど、少しでも四人に時間の余裕ができればすぐに逆転できる。
私はその時間をつくる』


その言葉で何をしようとしているのかわかったらしいミストガンは止めようとした


《それをしたらどうなるか……》

『大丈夫だって!これでも五年間修行してきたんだから!』

このことはみんなには言わないでね

そう言って玄武を戻した



さて、一肌脱ぎますか




────────




一方、少し時間は遡り(さかのぼり)

ラクサスたち



「みなさん、サポートします!
移動速度、攻撃力、防御力を倍加します
イルアームズ、イルバーニア、イルアーマー!」

「おっしゃあぁ!燃えてきたぞ!!」

「サンキュー」


「更に、全身体能力を上昇
神の騎士(デウスエクエス)!」

「ありがとよ」


ウェンディのサポートにより強くなったラクサス、ナツ、ガジルは、ドロマ・アニムへと向かい撃った


「火竜の翼撃!」

「鉄竜痕!」

「雷竜の顎!」

「天竜の咆哮!」


だが、ドロマ・アニムへの膨大なダメージは見られない


「ウェンディは少し休んどけ!」

「くそっ、腹減ったぜ!
って、あそこに食えるもんがあるじゃねぇか。ギヒッ」

「手強いヤツだ」


ガジルはドロマ・アニムを食べ始めた


「うわっ!ずりぃぞガジル!俺も食いてえぇ!」

「うるせぇナツ」

「ラクサスは腹減ってねえのかよ!?」

「……………(グゥゥ」


ほんの小さな音がした


「やっぱ腹減っ…」「うるせぇ」


それでもあくまで冷静を保つラクサス


《いい加減諦めろ小童ども!》

「妖精の尻尾はしぶといんだぜ!!」

《ええい、邪魔だ!》


ガジルは吹き飛ばされた

……ドロマ・アニムの大きな鱗を掴んで


「これ、全然美味くねぇ」

「じゃあそこらへんに捨てとけ」

「私も空気を食べたので大丈夫です!」


そう言えばウェンディは空気を食べることを思いだしたナツ


「お前、いつでも食えるじゃねぇか!」

「おいナツ。羨ましがってないでさっさとやるぞ」


「っしゃあ!一気に行くぜ!
滅竜奥義、紅蓮爆炎刃!!」

「天竜の波颪!!」

「滅竜奥義、業魔・鉄神剣!!」

「滅竜奥義、鳴御雷!!」


《ハッ、もう魔力ぎれか?
魔力がなければ何もできんということがわかっただろう。
わしらが魔力を欲しがるのが分かっただろう!》


「魔力があろうがなかろうが、生きてるってことが大事だろ!命だろーが!!」


「……いいこと言うじゃねぇか、火竜」

「そうです!魔力よりも生きている事の方がよっぽど大事です!」

「お前なんかにマグノリアの奴らは渡さねぇ」


「俺らは滅竜魔導士だあぁぁ!!」



四人が再び立ち上がった時



ズシン…ズシン…


なにか大きなものが後ろから歩いてきた


「なんだぁ?って、でっけえぇぇ!?」

「あ、悪魔でしょうか」

驚くナツに、カタカタと震えるウェンディ


「あ?悪魔だぁ?」

「お前……」







四人の後ろには、大きな悪魔が立っていた



To be continue……

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ