FAIRY TAIL

□*010*
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今日もいつもどおり、平和な一日だった


私は、不穏な魔力を感じた

これが、ミストガンが言っていたアニマ!?



『ラクサス!急いでこっち来て!』

たまたま仕事が無く、ギルドに居たラクサスを呼んだ


『東の魔法、建御雷(タケミカヅチ)!
ラクサス!滅竜魔法の雷を何があっても出し続けて!』

「お、おう」

何かただならぬ雰囲気を感じ取ったのか、言う通りにするラクサス


私はそのまま彼に抱きついた

「は!?お前、何やって…」

それでも雷を消さなかったラクサスはスゴイと思う


アニマが発動し、みんなが吸い込まれていった



『ふぅ……』

「なんだ?これ」

『これは……』「超亜空間魔法アニマ」
『ミストガン!』

「アサコ。どうやらアースランドに残ることに成功したようだな」

『うん。ラクサスのおかげでね』


すると、ラクサスが口を開いた


「おいアサコ。どうなってんだ」

『これはエドラスっていうもう一つの世界から放たれた魔法で、それにみんなが吸い込まれてしまったの』

「エドラスの王……俺の父上は、永遠の魔力を手に入れるため、アースランドのみんなを魔水晶にして使う気なんだ」


ラクサスは、驚いたようだけど事情は呑み込めたみたい


「あっちでは魔法は使えない。Xボールを飲んで行ってくれ

あと、あっちでは滅竜魔法は貴重なものになるはずだ」



ミストガンは私たちに丸薬を渡したあと、他に残っている人はいないか探してくると言って歩き出した



『じゃあ……あれに吸い込まれる?』

「それしかねぇだろ」

『じゃあ、私に掴まっててね?
東の魔法、志那都比古(シナツヒコ)!』


私たちは、風の力でアニマまで飛んで行った




─────




『うわあぁ。綺麗なところだね』

「ああ。つーか、全然人が居ねぇじゃねえか」

『うん。……あっ!あそこに街があるから行ってみない?』

「それが速いな」


私たちは街に行った


ザワザワ

『ねぇ。向こうの方が騒がしくない?』

「ああ。行ってみるか」


そこには、ガジルがいた


『あっ、ガジルー!』

「あ?って、アサコにラクサスじゃねえか」

『もう着いてたんだね』

「つーか、そこの黒いハットの奴誰だ」


ラクサスは、がジルの隣にいる男性に気がついた


「あ、こいつか?コイツはエドラスの俺だ。結構使えるヤツなんだぜ?
ま、この顔は仕事できるって顔だしな。 ギヒッ」

「私はガジルと申します。こちらでは新聞記者をさせて頂いています。 ギヒッ」


喋り方とかは違うけど、根本的なところは一緒な気がする……


「で、どうやら広場に魔水晶があるようだ。
ソイツをぶっ壊して人に戻す」

『それって、魔水晶にされてる人たちに危害はないの?』

「…………………大丈夫だ」


なんかもの凄く間が空いたような……


「じゃあ行くか」

『うん。二人も滅竜魔導士がいたらすぐに済みそうだし』

「俺一人でも十分だがな」

ガジルがポツリと呟く


『もう。そんなこと言わないで行こ?』

「わぁったよ」


しばらく歩くと、広場が見えてきた


「ここに魔水晶があるはずです」

「さすがこっちの俺だな。ギヒッ」


広場の中心には、大きな魔水晶があった


『これ……二人分だ』

「はぁ!?こんなでけぇのにか?」

『だって、二つしか魔力を感じない』

「何人でもいいが、さっさと壊すぞ」


私たちは作戦をたてた


まず、滅竜魔導士ではない私が衛兵を引き付けて、その間に二人が壊す


『いくよ?
東の魔法、倭建命(ヤマトタケルノミコト)』

私は、舞うように動き回り衛兵を引き付けた


「……あいつにしては露出が多い格好だな」

あんなのルーシィと変わんねぇだろ
と呟くガジル


「さっさと終わらせるぞ」

アサコが囮になることに反対だったラクサスが、早速 滅竜魔法の準備をする


「鉄竜槍・鬼薪(てつりゅうそう・キシン)!」

「レイジングボルト!」


ピシッ…ピシピシピシ……

パァン!


魔水晶が割れた音がしたが、私は引き付けるためにつかず離れずの距離を保つのに必死で見れなかった


「おい、しっかりしろ」


「……ここはどこだ?」

「エドラスだ」

女の人の声にガジルが答える


「エドラス……?」

それに、男の人の声もする


この声って……

『ラクサス!1、2、3で行くから
2人とも一人ずつ抱えて!』


私は動きながら志那都比古に換装した


『いくよ。1、2、3!』

その瞬間、風が私たちを包み、空へと運んだ


私たちはエドラスのガジルと待ち合わせした場所に降り立つ


「みなさん無事でしたか」

「おう。お前の言うとおりだったぜ。ギヒッ」


あの魔水晶は、どうやらグレイとエルザだったようだ


「お前ら、なんでここに?」

「つーか、ここどこなんだよ」

『ここは私たちのいたアースランドとは別のもうひとつの世界、エドラス
ミストガンの故郷よ』


グレイもエルザも納得したような顔をした


「どうりでそこにガジルがいるわけだ」

「つーことはこっちにも俺らは居るのか?」

「はい。こっちでは妖精の尻尾は闇ギルドですね」

私の代わりにガジルさんが答えた


「「闇ギルド!?」」

「ええ。エドラスでは魔法を使う者は悪だと思われています。
もうこの世界で残っている魔導士ギルドは妖精の尻尾くらいですね」

『で、ガジルが言うにはナツとウェンディ、ルーシィも居るみたいなの』


「その援護に行けってことか?」

『物分りがよろしいようで』

「アサコたちはどうするんだ?」

『私たちはいろいろ探らなきゃいけないことがあるから』

「だったら俺も……」

グレイは不満そうな顔をして反論しようとしたが

「行くぞ、グレイ」


エルザによって遮られた



「あ、ちなみにエルザ・ナイトウォーカーには気をつけてくださいね」

「エドラスの私か?」

「ええ。彼女は《妖精狩りのエルザ》と呼ばれており、徹底的に妖精の尻尾を殲滅しようとしている王国部隊を率いています」


「ふっ…皮肉なものだな。
妖精女王と呼ばれた私は違う世界では妖精狩りか」


エルザはどこか悲しげに見えた



『エルザ!エルザは妖精の尻尾の敵だろうが味方だろうが、仲間想いなのは変わらないから!』

「……っ!あぁ、ありがとう」


エルザは嬉しそうに優しく笑った








さて、私たちはどうしようか

取り敢えず、ラクサスとガジルとエドラスを見て回ることにした


To be continue……

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