FAIRY TAIL

□*005*
1ページ/2ページ



「こんな危険な任務に、女の子1人!?」

「化猫の宿は何を考えているのか」


「1人じゃないわよ。ケバいお姉さん」

「シャルル!ついてきたの!?」

「当たり前じゃない。あんたが心配だったのよ」


「あ、あの……戦うのは全然出来ないんですけど……さ、サポートとかは得意なので…………仲間はずれにしないでくださいっ!」


必死に頼み込むウェンディちゃん


「もう、ウェンディ!あんたがそんな自信なさげだからなめられるんでしょ!」

まあまあ;

『ウェンディちゃん、大丈夫だよ。
誰も仲間はずれになんてしないから。
ウェンディちゃんのこと、頼りにしてるね』

彼女はその言葉を聞いた途端、パアァっと花が咲いたかのような笑顔になった

「はい!ありがとうございます!
私、頑張ります!
あ、ウェンディって呼んでください!」

「すまなかったな。ただ、女の子一人なのかと思っただけだ」

「うわぁ。シャルル、本物のエルザさんだよ!」

「まぁ、なかなかいい女ね」


「では、説明を始めようか

と、その前にトイレの香りが……」


「んなとこにも香りってつけんじゃねぇ!」

『あはは……』


お手洗いから帰って来た一夜さん


何か変……?



「ではヒビキ。説明を始めてくれたまえ」

「はい!大将!」

また名前変わってる……


「俺はもう突っ込まねぇぞ……」

一夜さんの声を合図に、ヒビキさんが何やら変わった魔法を出した


「古文書(アーカイブ)とは、また変わった魔法だな」


へー。古文書って言うんだ



一通りの説明が終わり、ジュラさんから作戦が言い渡された


「いいか。いくら相手が六人でこっちが十二人だとしても、相手はたった一人で一つのギルドを潰せるようなやつらだ。絶対に戦うときは二人以上でだ。以上」


話が終わった途端、ナツが
「俺が全員ぶっ倒してやる!六人まとめてかかって来やがれー!!」
と叫びながらドアを破壊して出ていった


「ちょ、ナツ!?」

「アイツ、ちゃんと話聞いてたか?」

「追いかけるぞ!」

エルザの一声で一斉に駆け出す妖精の尻尾

ルーシィなんて、泣きながら走ってる
怖いのに逃げ出さないなんて偉いね

私は何か引っかかることがあったから近くに隠れて残ることにした


「あーあ。酷いや」

「ドアはちゃんと開けていけばいいのに」

「マスターの別荘が」

と嘆くトライメンズ


「蛇姫の鱗も妖精の尻尾に負けてられないな」

「ええ」

「行くぞシェリー。油断はするな!」

「はい!」


そう言って蛇姫の鱗も走って行った


「僕らは魔導爆撃艇クリスティーナの準備をしなくちゃね」

「ああ」

そう言って青い天馬もその場を去った


「はわわ……どうしよう……」

「大丈夫だよ!オイラがついてる…」
「早く行くわよ、ウェンディ!」

「わっ!う、うん」

「ま、待ってよおぉー」


残ったのは一夜さんとジュラさん


「そう言えばジュラさん。あなたは聖十大魔道の一人だと聞きます」

「ええ、まあ」

「その実力は、あのマカロフをも超えるものだと」

「いえいえ!そんなことはありませんよ。あれは評議委員が決めることでして、私はその中でも一番下でしょう」

「……それを聞いて安心しました。
マカロフより強いと聞くかどうか不安だったのでね」


一夜さんはそう言ったかと思うと、ポンっと何か空気の入ったビンの栓を抜いた

そのあと立て続けにもう一本の栓も抜いた


ジュラさんが香りにやられたあと、一夜さんが正体を現した

あれは…星霊?


一夜さんの悪口を言ったかと思うと、オーナーであると見られる女の人がやって来た

あれは確か、エンジェル?


どうやら一夜さんはお手洗いに行ったときにやられたみたい

その人の思考や能力までコピーする星霊か……

私にコピーされたら厄介だな


エンジェルが去ったあと、ジュラさんの元へ向かった


『ジュラさん!大丈夫ですか?』

「アサコ殿?何故ここに……」

『なんだか嫌な予感がして……
すみません。止めに入らなくて』

「いや。むしろ止めに入らなくて正解だったと思う」

『とりあえず治療を。東の魔法(イースト・マジック)、月読(ツクヨミ)』

パアァ…


『これでとりあえずは大丈夫だと思います』

「助かった。あなたは一体何者なんだ?」

『ただの妖精の尻尾の魔導士ですよ

私、一夜さんを見てから行きますね』


一言断りを入れてからその場を去った





その頃──


「おい、アサコ何処だ?」

グレイはアサコが居ないことに気がついた

「オイラたちがいた時には見えなかったよ。匂いはしたけど」

「便所じゃねーの?」

「ナツ!アサコは女の子なんだぞ!
もう少し言葉に気をつけろ!」

「オイラ、様子を見てこようか?」


グレイは少し考えたあと

「いや、アサコなら大丈夫だろ」

と答えた


「へぇー。信頼してるんだ〜」

「どぅェきてぇるぅ」

「そういう猫ちゃんこそシャルルに惚れたんじゃないの?」

「ギクッ」

「ギクッて普通口で言う?」



─────



『一夜さん。大丈夫ですか?』

「君は……アサコさんじゃないか
こんなみっともない姿を見せてしまってすまない」

『気にしないで下さい。今治療しますね』

「どうもありがとう。では、私は何か役に立てないか行ってくるよ」

『はい。私はやる事があるので』


そう言って一夜さんと別れた


取り敢えず空からみんなの様子を見てみよう

『東の魔法、志那都比古(シナツヒコ)!』

フワッ


グレイは……シェリーと共にレーサーと落ちたリオンを探していた

ナツは……ハッピーと一緒で特に進展はなし

ルーシィは……コブラのヘビに噛まれたエルザと、その治療をするウェンディ、シャルル、ヒビキさんと一緒

イヴさんは……レンさんと一緒に六魔将軍の傘下と見られるギルドと戦っていた

ジュラさんは……ホットアイと和解してる!?
いや、ホットアイが一方的に変わったんだ


これは、ニルヴァーナの影響?

確かマスターにはそう教えられていたはず
悪が正義と揺れていれば正義に
正義が悪と揺れていれば悪に


シェリーは!?

リオンが落ちたことで情緒不安定なはず

ふと見ると、グレイの首を締めていた


他のみんなを見ると、エルザとウェンディは既にルーシィと解散しており、ヒビキさんが苦しんでいた

彼もニルヴァーナの作用を知らされていたから……もしかして効きかけてる!?


『東の魔法、龍神様 召喚!』

龍神様はみんなの心を落ち着けてくれる

私は六魔将軍以外のみんなに龍神様の効果が行き渡るようにし、歌を歌った


龍神様の力を借りて、その力を歌にのせる


しばらくすると、シェリーとヒビキさんの異変が収まった

ヒビキさんはこっちを見てウインクをしてる


……多分ありがとうって意味かな

ヒビキさんはそのままルーシィに何かをインストールしていた


グレイたちはリオンを見つけたみたい


イヴさんたちを見ると、傘下の闇ギルドと共に倒れていた


私は急いで降りたった


『大丈夫ですか!?』

「アサコちゃん!?」

「恥ずかしいが、大丈夫じゃねぇ」


『待っててください。今、治療しますから』

私は月読に変え、二人の治療をした


二人は壊れたクリスティーナの元へ向かった




──これから、連合軍と六魔将軍との正面衝突か……

無駄な手出しはせず、魔力は最後までとっておけってマスターに言われたけど、みんな大丈夫かな


私は微かな嫌な予感を抱き不安に駆られたが、みんなを信用することにした




To be continue……



反省→
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ