FAIRY TAIL

□*004*
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ガタガタガタガタ

「うぇっ。おえぇ……。うっぷ」


ただいま、連合軍の集合場所に行くために馬車に乗っています

お約束どおり、ナツはやられてます


『ナツ、大丈夫?』

「大丈夫じゃねぇ……うっぷ」

『東の魔法、月読(ツクヨミ)
ナツ、隣に来て?』

ナツはフラフラと隣にやって来た


私は、ナツを自分に寄りかからせた


『これでどう?酔いはなくなったと思うんだけど……』

「すげぇ!気持ち悪くねぇ!」

そう言って跳び上がるナツ


もちろん私から離れたわけで…

「うっぷ……」


『これはくっついてないと効果が続かないの
ごめんね?あんまり魔力使いたくないから』

「アサコ、サンキューな」

そして、何故かグレイが不機嫌だった


「(何アサコにもたれてやがんだクソ炎。さっさと離れろ)」


そして集合場所に到着


「やっと着いたぁ!」



中に入るとどこかゴテゴテしていた


「趣味悪いところねー」

「青い天馬のマスター・ボブの別荘だ」

「あいつか……」

何を思い出したのか、グレイが震える


「に、苦手だな……」

「ま、まあそういうな。あれでもうちのマスターが手を焼いたほどの実力者だからな」

『あれでもって言っちゃってるよ……』

「そんなにすごい人なんだ」

「つーかでっけぇなぁ!」

ナツはキョロキョロと周りを見ている


と、突然目の前の階段の上にスポットライトが当てられた

そこには男の人が3人立っていた


「「「はい!到着、到着!
はい、はい、はい、はい。ようこそ、ようこそ。フェアリー、フェアリー。テイルの、テイルの。みなさーん。お待ちしておりましたぁー

我ら、青い天馬より選出されしトライメンズ!

百夜のヒビキ!
聖夜のイヴ!
空夜のレン……」」」


トライメンズ?なにそれ?
妖精の尻尾でいうチームシャドウギアみたいなかんじ?


「青い天馬のトライメンズ!?か、かっこいい……
しかもあのヒビキって人!いつも週ソラで彼氏にしたい魔導士ランキングでいっつも上位にいる、ヒビキ・レイティス!?」

ヒビキさんは、ルーシィがそう言ったあと音の出そうなウインクをした


ルーシィ、詳しいのね



チラッとルーシィが妖精の尻尾の男性陣を見ると……


「しまったあぁ!服着るの忘れたあぁ!!」

「なーなー腹へったー。炎くれ炎!」

『東の魔法、火之迦具土神!はい、炎』

「サンキュー!いっただっきまーす!
うんめぇ!やっぱアサコの炎はうめぇな!」


「あぁ〜、こっちはダメだぁ。
変態に炎食べるやつとか……」


エルザはどうしてるかな?

私が見ると、エルザはすでに目をつけられていた←


「噂にたがわぬ美しさ……」

「はじめまして、妖精女王(ティターニア)?」

「さあ、こちらへ」


そう言って、速攻で作ったホストの一室のようなところにエルザを座らせた


「あー、こういうパターン」

ルーシィがそう言った直後、レンさんが来て、ルーシィもソファーに座らせた


私の存在に気づいてないみたいでよかったぁ


「おしぼりをどうぞ」

「お腹すいてない?」

「ケーキもあるよ」

「いや、私は別に……」

だいぶ戸惑っているエルザ


一方ルーシィ

コトッ


ルーシィの目の前に置かれたのは一杯のドリンク

「べ、別にお前のために作ったんじゃないからな」

「ツンデレ!?」


私がドアの方へそろそろと下がって行ったとき


「ヒビキ!あそこにもかわいい子がいるよ!」

と、叫んでいるイヴさん

他のギルド人たちはまだ来てないみたいだし、かわいい子って誰だろう?
どんな子なのかな〜

そんなことを思いながら私はそのままドアの前までたどり着いた


あれ?こんなとこにグレイの服が

あ、そっか。入って早々脱いだのね


私は服を拾ってグレイに届けようとした


「君、かわいいね」

ふと横を見ると、すぐそこにヒビキさんの顔があった


『きゃあぁっ!』

私は驚いて、さっきまで目的地だったグレイのほうまですごい勢いで走った


「アサコ!?」

『あ、はいグレイ。服落ちてたよ?』

「お、サンキュー!
(つーかコイツ、絶対ェ自分がかわいいって言われたことわかってねぇな)」


「ささっ、どうぞ」


私は気がつくと、エルザが座っていたはずのソファーに座っていた

『……へ?』


「おねーさん。そのキョトンってした顔もかわいいね」

「君が世界で一番綺麗だよ」

「可愛い上に綺麗とか反則だろっ」


……弟と王子とツンデレに捕まりました


「君、名前は?」

『アサコ・フローレイです』

「アサコって呼んでもいい?」

『……どうぞ』

「僕、アサコちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しいな♪」

「お、おい、口開けろ」

『へ?』

「ケーキ食わしてやる……
別にっ、お前のためじゃないからな」

『は、はあ』


エルザとルーシィに助けてと目で訴えると、「助けてくれてありがとう」という視線が来た

寄ってきて欲しかったわけじゃないんだけど……


パッ


再び階段に人が現れた

「みんな落ち着きたまえ」

「はっ!何この甘いボイスは!」

ルーシィ;;


「一夜さん!」

「一夜……だと?」

シュタッ


「エルザさん!やはりこの香り(パルファム)はあなたでしたか!
会いたかったよ、マイハニー」

「一夜さんの女性でしたか!」

「すみませんでした!」

「全力で否定する!」


「あなたのための、一夜でぇす。キラメキッ」


「あなた方の名前は伺っていますよ。
エルザさんに、ルーシィさん。その他」

「んなっ!?」


「むっ!この香りは……クンクン」

『きゃっ!』


いつの間にか私のすぐそばに一夜さんが来ていて、私のにおいを嗅いでいた

こ、この人怖い……


「先輩。アサコちゃんが怯えてますよ」

「呼び方変わってねぇ?;」

グレイの呟きはスルーされた


「はっ、失礼しました。エルザさんと同等のいい香りを久しぶりに感じたのでつい……
私は一夜=ヴァンダレイ=寿です」

「なっげぇ名前だなー」

ナツの呟きもスルーされた


『アサコ・フローレイです』



「なんなんだぁ、あいつ等は!」

「知らね。誰なんだ?」

憤りを覚えるグレイに対し、全く人の名前を覚える気のないナツ



「おいお前ら。うちのギルドの姫さん方にちょっかい出すのはやめていただこうか」

『グレイ!』


一夜さんはグレイをジッと見つめると

「男は帰っていいよ」

と言い放った


「んなっ!」

必死に怒りを沈めようとするグレイ

「お疲れ様したー「「お疲れ様したー」」」


『グレイ、落ち着いて。ね?』

私はグレイに駆け寄り声をかける

「お、おう」


「ああ、エルザさん。相変わらずいい香りだ……」

一夜さんがクンクンすると、エルザががプルプルと震え出す

「近寄るなあぁぁ!!」ボカッ

「言っちゃったあぁ!?」

「メーーン」

エルザの拳があたり、出入り口へと飛んでいく一夜さん


パシッ
ピキピキピキ……


やって来た誰かが、掴んだ一夜さんの頭を凍らせた


「随分な出迎えだな。お前ら、蛇姫の鱗上等か?」

「リオン!?」

「グレイ!」

「お前、ギルド入ったのか!」


「やはり妖精の尻尾からはお前たちか
そこの女。初めて見るな」

『あっ、初めまして。一週間ほど前に、五年ぶりに帰ってきました。アサコ・フローレイです』

「俺はリオン・バスティアだ。リオンでいい」

『よろしくおねがいします』


そういえば、ルーシィから聞いた話の中で出てきた人だ


「あら、わたくしもいますのよ。人形撃、カーペットドール!」

「あたしぃ!?……って、この声どこかで」


『あなたがシェリー・ブレンディさん?』

「あら、よく知ってますわね。シェリーでいいですわ」


「シェリー!?あんたも蛇姫の鱗に入ったの!?」

「忘れたとは言わせませんわ。
ですが、昔のわたくしは忘れてください。
わたくしは愛のために生まれ変わったのですわ!」

「どっちよ!」


なんか……悪い雰囲気?


「ふっ。お前達は四人か。
俺たちは三人で十分だ」

「なんだと?」

「私、あなたのことは好きになれませんわ」

「あたしだって!」

「かかってこい!」


どうしよう……


「そこまでだ!」

「ジュラさん」

「ジュラ?」

「あの、岩鉄のジュラ!?」

「誰だァ?」

「聖十大魔道の一人だよ」


「ワシらは力を合わせに来たのだ
喧嘩をするな」

『あのっ、アサコ・フローレイです。
よろしくおねがいします!』

「ワシはジュラ・ネェキスだ」


「残りのギルドはあと1つか」

「どんな奴らが来るんだ?」

「いや、私は一人と聞いているが」


一夜さんの言葉に唖然とするみんな


「こんな危険な任務にたった一人!?」

「どんだけ怖い人が来るのよ〜」

顔を青くするルーシィ


タッタッタッ……ビタンッ「いたっ」

「いたた……」


「子供!?」

「女!?」


「えっと……化猫の宿から来ました。
ウェンディ・マーベルです。よろしくおねがいします」



───集合場所に最後にやって来たのは、一人の小さな女の子だった



To be continue……

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