銀魂 ◆ 蟻地獄

□07 蟻地獄
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食事を終盤に差し掛かった頃、美緒は身体の変化を感じた。


熱い。

身体が熱い。


食事をして体温が上がっている。

しかしそれだけではない。

呼吸は口でするようになり、唇が渇くので何度も唇を舐める。

額から汗がじんわりと滲み、胸の谷間にはツーと汗が流れる。


熱い、なんでだろう。


着物の胸元を少し緩めた。

緩めた拍子で乳房と谷間が見える程着崩してた。





一連の行為を凝視していた近藤は固唾を呑んだ。



こんなに効き目があるものなのか?



近藤は美緒のお茶の中に

“ARIJIGOKU”

を数滴入れていたのだ。


近藤も貰っていた、つい先ほど沖田に。





会議を終え屯所に帰宅し、いの一番に総悟がやってきて。


『近藤さん、美緒…いや姉さんが朝食時に、腰が痛いと顔真っ赤にして言ってやした。

でも近藤さんの赤ちゃん欲しいから頑張らなくては、と言って。本当に健気で……。

コレを飲むと妊娠率が上がり、かつ気分が高まるから男児を産む確立が高まるみたいだと。

ぜひ、使ってくだせぇ。

姉さんにはずっとずっと、ココに、真選組にいて欲しんでぇ。

頼みます、近藤さん。』


そう言っては涙ぐんでいた総悟。



そうか、美緒さんは俺の奥さんだけど、総悟にとってはミツバさんのような存在か。

総悟にも甘えられる人が近くにいた方がいいしな。


しかも跡継ぎの男児が産まれる率も高い……。

ムフ。

尚更使用しないと、早急に。


こうなったら夜まで待てない。


今から離れで食事をしてそのまま……。
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