Bloody Eclipse
□第27話 謎だらけ
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「へえ…ボクたち全員で初めて会ったときにレイジがシュリーちゃんが始祖だって知らなかったのはそういうことだったんだね〜、んふ」
何故かライトはどこか楽しげに見える。
「まあ、この話を誰かにしたのは初めてだしな…」
面倒だからほっとくけど。
「それよりテディ、ってどういうことですか?」
カナトはぎゅ、とそのくまのぬいぐるみを抱きしめながら聞いてくる。
「ああ…もとの持ち主はシュリーだ。こいつが持っていたのを“あの人”がカナト、お前に渡したんだ」
「なんで…?」
「知るわけないだろ…」
知ってたらたぶん、聞いてる。
「っ…姉上は、」
「弟のお前を思って真実を明かさなかったんだよ…どんくさ…」
「っ…」
まあ、俺は知ってるのにレイジには言わなかったからレイジは苛ついたんだろうけどな。
「ま、おねーちゃんは他人を頼るには頼るけど、結局自分で抱え込むタイプだとは思ってたけどさ」
コウの言うことは一理ある。
「逆巻さん家も大変、だったんだね…」
あんたら無神に話す気はなかったし、別に大したことじゃないけどな。
大変とかそういうのめんどくさいし。
「まったく…姉さんはいつもそうだ。」
なんだ、今度はお前か。
「…あの時だって、そうだった。
折角逆巻の長男が話したんだ。俺も、俺たちと姉さんの話をしてやろう。」