禁断の果実ができるまで
□第16話 アタシたちの策略
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殺してやりたい。
オヤジしか見ていないアイツを。
「んふ、叶えてあげる」
殺してあげます。
大好きな母さまを。
「もちろんとってもステキな姿で」
殺して手に入れたい。
憎くて愛しいあの人を。
「愛の証を示すために」
「アヤトくーん」
「アーヤートーくーん」
ぺちぺちと頬を叩く音がする。
誰だよ、俺様の睡眠を邪魔すんのは…
そう思いながらゆっくり目を開ける。
「んー…ん…うっせえな…チッ、ライトか…何だよ、んな夜早くから」
「んふ、おはよう♪」
意味深に笑う弟。
「…すー……テディ…もう…食べれません…」
ソファには何故かこいつまで…
「んもう!カナトくんも起きてよ!とぉーってもイイ話なんだからぁ」
「ん…聞いてます、よ…」
「あ?良い話ぃ?」
「寝てたらさあ、僕に似た可愛ーいビッチちゃんがね、教えてくれたんだ。どう?」
そう言って俺様たちに紙切れを渡した。
……
「ククッ、この計画…いいな」
「でしょ!カナトくんもどうかなあ?」
「いいと思います。ね、テディ」
「つか、そのライト似の女って誰だ?」
「それがぁ…わかんないんだよねえ。でも、あの人のことをよく知っていたよ?」
「ま、いーか。この通りにやりゃいんだろ?」
「はい。…なんだか楽しみだね、テディ」