Novel
□『Drunk Rady』★
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TVを見ていた俺のスカウターに連絡が入ったのは午後10時半頃。
ラディッツからの連絡だったから出てみれば聞き慣れない声が聞こえてきた
ラディッツがお酒飲んで立てなくなったから迎えに来て欲しいとの事。
そういえば朝食の時に、友達と晩飯食ってくるって言っていた。
「飲ませてしまってすみません」としきりに謝って来る奴に怒る気も失せた。
っつーか余程俺が怖かったのかスカウター越しの声が微妙に震えていた。
酒なんていくら飲んでも立てなくなるなんて事が無いので、どれ程飲んだんだろうと思ったが
聞けばカクテル2杯ほどだという。
最初はウーロン茶を飲んでいたが、まだ飲んではいけない歳だし、
飲んだことが無いと友達に言ったら、あのバーダックの息子なのにとか変に真面目だとかホントはイケる口かもよとか唆され
友達の飲んでいたカクテルを試しに飲んでみたらジュースみたいで美味しかったのでお勧めのカクテルを2杯飲んでいたらしい。
情けねぇやつだ。
俺なんか今のラディッツより若い時から飲んでたっつーの。
そろそろ帰ろうかと立とうとしたら腰が抜けて立てなくなってしまったらしいラディッツ。
ウォッカベースだったカクテルは、口当たりはいいがアルコール度数は高かったようだ。
友達に送ると言われたらしいのだが、友達の家は帰る方向が逆で距離も倍以上ある。
久しぶりに一緒にご飯でもと、わざわざ遠い所を来てくれたらしいのだ。
そいつのほうが飲んでいたみたいだし、これ以上迷惑を掛けたくなかったらしいので
俺に迎えに来てもらうから大丈夫だよと友達に言ってしまったとの事だ。
俺も飲み始めたばかりでビール一本目でまだ全然酔っぱらってはいない。
缶に残っていたビールを一気に飲み干して家を出た。