恋人は公安刑事 石神教官(別設定ヒロイン)

□ 恋人は公安刑事 石神教官(別設定ヒロイン)3
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ストーリー3
□学校初日

午前中は座学、午後はひたすら基礎体力作りだった
座学は公安の基本中の基本を叩き込むと言った感じだった
石神教官は、後ろにも目があるんじゃないかと思うほど
周りを見ている

石神
「今、学ばないでいつ学ぶ、現場に出ればそれ以上に」
「経験を通して学ばなくてはいけないことがある」

要は一分一秒も無駄にするな、とでも言っている様

(昔からこんな感じだったっけ?・・・)

確かに自分に厳しくて、どちらかと言うと1人を好むタイプだった

(そう言えば、勉強もたくさん教えてもらったな)
(今も教えてもらっているけど)

私は、教壇に立つ石神教官と昔の姿を重ねる

(昔から優秀なのは変わらないのね・・・)

その時ふと目があった
周りの皆は、黙々と資料を読んだりペンを走らせている

石神教官は、口だけを動かして
(大丈夫か?)

と私に言った

私は石神教官だけに分かるように、両目をぎゅっとつぶった

(覚えているかな・・・)

夜中怖い夢を見た時、両目をぎゅっとつぶると怖い夢がいなくなる
と石神教官に教わったのだ

(実際いなくなるのは、半分以下の確立だったけど・・・)

それでも子供騙すのには、十分だった

石神教官は、ちょっと眉を寄せ
(ちゃんとしろ)
と口を動かした

・・・怒られた・・・

私は慌てて資料に目を落とす
思い出に浸っている場合じゃなかった
(自分のスキルアップの為にここにいるんだから)

午後は怒涛の訓練だった
石神教官と同期という加賀教官は、鬼だった

いや・・・鬼以上
当然男も女も関係なく同じメニューをこなさなければいけない

加賀
「クズが、へばってんじゃねぇ」
「帰りたい奴は、帰れ 二度とツラみせんじゃねぇ」

(えっと、ここは公安学校で教官は警察官ですよね?)

絶対にここにいる全員が思っているはずだ

なんとか午後の訓練を終え着替えを済ます

鳴子
「初日からハードだよね」
幸子
「ははは、明日の筋肉痛が怖い」
鳴子
「だよね、とにかくがんばらないと」
幸子
「うん そうだね」

その時スマホが鳴る

幸子
「あっ石神教官からだ」
鳴子
「早速呼び出しだね。また後でね」

私は鳴子に手を振りながら電話に出る

幸子
「お疲れ様です」
石神
「訓練は終わったか?」
幸子
「はい、先程終わりました」
石神
「では、至急教官室に来てくれ」
幸子
「はい」

思いのほか声が大きくなってしまった

電話の向こうで微かに笑っている気配がする
私は周りに誰もいないことを確認し、声を潜める

幸子
「何も変な事言ってないけど?」
石神
「いや・・・すまない」
幸子
「後でちゃんと理由を聞きます」

私は通話を切り、教官室へ向かった

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