恋人は公安刑事夢小説

□お題「眩暈がするほど甘い口づけ」東雲歩
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(これ以上の関係にならないのは、自分から言い出したことを違えたくないから)
(破る勇気もない…やぶった後に何がある?)
(もし、キミがオレの前からいなくなってしまったら…)

そう思えば思うほど、自分の選択にがんじがらめになる

キミとキスをするときは、いつもそう

色気なんかないくせに、キスの合間に見せる表情に、たまらなくなる
(生意気…)

オレの捜査と彼女の訓練が重なって、会えない日々が続いていた

一週間ぶりにマンションに来るように、誘うと

彼女は声をワントーン上げて即答した

##NAME1##
「はい!!!行きます、行かせてもらいます!」
(何?そのはりきりよう)

オレは思わず吹き出しそうになる

「じゃ なんか作ってよ 夕飯」
##NAME1##
「はい!わかりました。誠心誠意作らせていただきます」
(相変わらずオレの彼女は笑わせてくれる)

ほどなく大きな買い物袋を下げた彼女が、玄関に現れた

##NAME1##
「お疲れ様です」


「何人分作るつもり?」

##NAME1##
「教官が、何を食べたいか分からなかったので…」

(聞けばいいじゃん)

でもうつむいて話す彼女を見たら、触れたくなってしまった

買い物袋を下げたままの彼女を抱き締める

そして、##NAME1##の耳をひとつ甘く噛むと、

“ひやぁ”
っと変な声を出した

オレは、抱きしめたまま彼女に問う


「嫌?」

そう言って首筋を下から上になぞるように、舌を這わす
みるみる彼女の顔の温度が上昇するのは、頬越しにわかった

##NAME1##
「あの?」


「なに?」

##NAME1##
「荷物…置いて…いいですか?」
(あっそうか、荷物持ちっぱなしだったのか)
(オレもあんまり余裕ないんだな…)


「置けば」

あえてそっけなく言う

自分の余裕のなさを 知られたくないから

彼女は、荷物を置くとその腕を彷徨わせる

もう一度オレは彼女をきつく抱き締め 頬を寄せる

##NAME1##
「教官、会いたかったです」

(オレも…)

でも言わない 多分分かってくれてるから 彼女なら…

オレに会いたいと言った唇を少し強引に塞ぐ

オレのキスに答えようとする彼女が、愛しい

唇をふと離すと、妖艶に見える彼女の唇

オレは、彼女の上唇を軽く吸い舌で輪郭をなぞる

半開きになった、彼女の口から いつもは見せない喘ぎ声が漏れる

(ほんと、生意気!)

オレは、腕を彼女の頭の後ろに回しもう一つの腕で腰を抱き

彼女の唇を味わう

オレの舌に合わせて絡みつく##NAME1##の舌は、暖かくオレのすべてを

受け止めてくれている

(ほんとは、抱いてしまいたい…)
(でもそれはまだ…無理だ…)

何度も角度を変えて繰り返し 彼女の唇を堪能する

##NAME1##
「ちょ…と…待ってください」


「何で?」

##NAME1##
「なんかいつもより…」


「いつもより?」
オレは、わざとらしく聞く

彼女のオレを見上げる目は、これ以上の関係を望んでいるのだろう

わかるけど…

オレは、自分の気持ちを誤魔化すように、彼女の手をとり指の間に舌を這わす

彼女は、体の力が抜けたようにオレに体重を預ける


「こういうの好き?」

##NAME1##
「え?…」

(好き…みたいだ)

彼女の事は、たいていの事はわかる

ただ一つを除いて…

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