main
□6
1ページ/7ページ
(ゾルディックは暗殺一家か。とりあえず依頼主に連絡しよ。)
『シャル、ちょっと出かけてくる。』
「う〜ん、団長に言ってきな。」
心配そうに見つめるシャルナーク。
『クロロ。』
自室で本を読んでいたクロロに声をかける。
『出かけてくるわ。』
驚いたようにクロロが優妃の顔を見る。
「どこに行くつもりだ。」
『依頼主の情報は不用意に漏らさない主義だから。それに 私はここの団員でもないし クロロの所有物ではないわ。あなたに許しを請う必要はないでしょう?』
ため息をつくと 優妃の瞳をじっと見つめた。
仕事モードの優妃からは、五歳児の雰囲気は微塵も感じられない。
『大丈夫。必ずクロロのもとに戻るから。』
そう言って 魅惑的に微笑んだ。
「さっさと帰ってこいよ。」
それを聞くと優妃は音も立てずに消えた。
(ほんと 手のかかるお姫様だこと)
いざとなったらシャルお手製の携帯のGPSを使って迎えに行くつもりの
クロロだった。