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(ゾルディックは暗殺一家か。とりあえず依頼主に連絡しよ。)


『シャル、ちょっと出かけてくる。』

「う〜ん、団長に言ってきな。」

心配そうに見つめるシャルナーク。


『クロロ。』

自室で本を読んでいたクロロに声をかける。

『出かけてくるわ。』


驚いたようにクロロが優妃の顔を見る。

「どこに行くつもりだ。」

『依頼主の情報は不用意に漏らさない主義だから。それに 私はここの団員でもないし クロロの所有物ではないわ。あなたに許しを請う必要はないでしょう?』


ため息をつくと 優妃の瞳をじっと見つめた。

仕事モードの優妃からは、五歳児の雰囲気は微塵も感じられない。


『大丈夫。必ずクロロのもとに戻るから。』

そう言って 魅惑的に微笑んだ。


「さっさと帰ってこいよ。」

それを聞くと優妃は音も立てずに消えた。

(ほんと 手のかかるお姫様だこと)


いざとなったらシャルお手製の携帯のGPSを使って迎えに行くつもりの
クロロだった。
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