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クロロに連れられて広間に入る。

瓦礫に座る団員たちからの視線が突き刺さる

「団長! もしかして誘拐?」
爽やかな笑顔の少年が問う

「語弊を生むだろう、シャル。 拾った。流星街でな。」

流星街という単語を聞き
少しだけ団員の殺気が弱まる

「優妃 自己紹介しろ。」

そう言って瓦礫の上に降ろされた

抱えられて あまり見えなかった容姿が団員にはっきり見えた

「「「「っ…」」」」

息を飲むほどの美しさ
天使の彫刻のような

豊かな髪はふわふわと波打ちながら腰の辺りまで伸びており
白い肌に ぱっちりと大きな二重
細くて小さな手足
瞳は暗く澱み 何も写していなかった

服は血で赤く染められており、
髪や顔にも血があちこちに見える。

『山下 優妃。 優妃って呼んで
今日で5歳 AB型
質問には答えられるものだけ答える。』

綺麗な声が静かな空間に響いた

5歳とは思えない話し方 立ち振る舞い

一体 今までどんな風に生きてきたのか
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