ハリポタ

□秘密の部屋
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第ニ夢
腹の探り合い







デコ閣下に案内されて着いたのは
書斎のようだ。そこのソファに
座れと促すので、素直に座ってやった。
と言っても、ヤトだけは
ソファの傍に立っているけどね。

まぁ、執事のような者と説明した
からデコ閣下は気にしていない
みたいだけどね。


「君の事は少々調べさせて貰ったよ」

「構いませんよ。困る事は何も
ありませんから」


デコ閣下が悔しそうな顔をしていたけど
スルーした。私がスリザリンの末裔だ
という事が嘘ではないと分かったようだ。
まぁ、嘘なんだけどね。


「何故今まで姿を現さなかった?」

「パーティーとか面倒だったので」


実際、パーティーはめんどくさい。
友人が開くものなら良いけど
全く知らない人間が開くものに
何故行かなければならない。


「今回はマルフォイ君のお父様が
初めて招待して下さったから来ただけの事。
パーティー嫌いはご先祖様譲りなんです」

「……そうか」


サラザールは確か人と関わる事を
極力避けていたとあったから
これで何も言われないだろう。
その証拠にデコ閣下の視線は私から
リディに移っていた。


「僕に何か?」

「い、いやっ 君はホグワーツに
行かないのかね?」

「僕は今年から通う事になっている」


リディはソファに深く腰掛けて
足を組んでいるため、凄く偉そうだ。
これは演技指導した甲斐があった。
可愛いリディも良いけど、こっちの
俺様リディもイイ////

リディもさっき言っていた通り
今年からホグワーツに通う。
私と同じ学年が良いって言われたけど
そろそろ、この甘え癖を治さないと
いけないから丁度良かった。
もちろん、じい様には了承済みだ。
最初にリディを見た時は、凄く
驚いていたけどね。


「そういえば、我が家から大事な日記が
無くなったのだが、何か知らない
かね?」

「いえ、私はここに来たのは初めて
ですから……」


鋭い視線に飄々と返す。事実、私は
初めてココに来た。ヤトは二度目
だけどね。


「……そうか。まぁ、良い。もう
一冊あるからそれを使うとしよう」

「お力になれずすみません」

「いや、構わないよ。パーティー
楽しんで行きたまえ」


その言葉を聞いて、書斎を後にする。
それにしても、日記がもう一冊あるなんて
原作には無かった。もしかして、私が来た事で
少し歪みが生じたのかもしれない。


「主様、これからどうしますか?」

「適当に食べて帰りましょう。リディ
さっきはカッコ良かったよ」

「本当?! やった!」


ふふふ。こっちもやっぱり好きだな。
っていうか、リディが大好きだ。
これはホグワーツに行ったら凄い人気
出そうだなぁ。ヴォルも学生の時は
凄かったらしいしね。


「シュリアーク、父上の話しは
終わったのか?」


会場の料理に舌鼓しているとデコに
話し掛けられた。本当に態度がデカイな。


「Mr.マルフォイ? 私の前でその大きな態度は
やめなさい。貴方の方が格下だと
何度言えば分かるの?」

「っ! すまない」



ざわっ




マルフォイが格下だと言われ、それを
認めたデコに周りがざわめく。良い状況だ。


「主様、お戯れはその辺にして
そろそろ帰りましょう」

「そうね。行くわよ、リディ。
それでは皆様、御機嫌よう。
『我が家へ』」


優雅にお辞儀をしたまま、私は
テレポートした。






「屋敷内では姿現しは出来ないはず。
彼女は何者なんだ」
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