ハリポタ

□秘密の部屋
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第一夢
さぁ、デコ邸へ







「リサ!そろそろ時間だよ!」

「ぐふっ」


ボフっとベッドにダイブしてきた
リディ。猫の時と違って、人間の身体
だからダメージが大きい。


「リディ? もう猫じゃないんだから
もう少し加減してくれるかな?」

「ご、ごめんっ!」


慌てて私の上から降りて、手を引いて
起こしてくれた。そして、ちゃんと
二本足で歩いてリビングの方へ行った。

リディが人間になった事に気付いた
時は面白かった。あの慌てようは
録画して永久保存しておきたかった
位に可愛かった。











数日前






「ん〜……寒い……ん????
手……手ぇえぇえぇ!??


リディが人間になっている事に驚いて
パニクっている。その様子をヤトと
私は物陰に隠れて見ていた。
二人でクスクスと笑いながら見てると
リディが視線に気付いた。そしてーー


「リサ〜っ」


涙目で走って来る。裸で


「ストーーップ! リディ、その前に
服を着てっ///// ヤトお願い」

「はい。さぁ、リディ行きますよ?」




本当に、アレは凄かった。年頃の
女の子だったら軽く鼻血出てるかも。
リディはやっぱり美形だったし……。
サラサラの黒髪で赤い目で整った顔
してるんだもん。そりゃぁ、キャー
キャー騒がれるわ。

おかげで服を買いに行く時は妬みの
視線が半端なかった。ヤトも美形
だから「自慢したいの?」みたいな
感じでずっと視線がチクチク痛かった。


「リサそろそろ行かなくて良いの?」

「今行くよ」


今日はあのデコ父からパーティーに
誘われているのだ。デコから貰った
手紙はその招待状だ。ちゃんとした
パーティーらしいので、ドレスを着て
化粧を施し、髪を結う。


「うん、我ながら上出来だ。ちょっと
髪型がキャバ嬢っぽいけどドレスには
合ってるし派手すぎず良いでしょ」


鏡で最終確認して、両腕に華。ヤトと
リディを従える。この日の為に、リディ
にはマナーと礼儀作法、人間の常識を
教えた。元々、頭が良いのでリディは
乾いたスポンジのように、どんどん
吸収していった。


「さ、行くよ?」

「「はい/うんっ」」

『デコ閣下邸へ!』


唯一日本語の分かるヤトがギョッと
していたけど、知らん顔する。

周りの景色が歪んで、目の前に大きな
豪邸が現れた。まぁ、実際に現れた
のは私達の方なんだけどね。

玄関へ行くと「招待状を」とか
言われたので渡す。


「し、失礼しました。どうぞ、お入り
下さい」


そりゃぁ、どもるよなぁ。名前が
リサ・スリザリン・シュリアークって
なってるんだから。戸籍も調べた
みたいだしね。言霊でいじっといて
良かったよ。


「ようこそ、我が家のパーティーへ」


早速お出でましたよデコ閣下。奥さん
のナルシッサさんも一緒だ。映画の
ナルシッサさんより美人さんだ。


「お招きありがとうございます」

「いやいや、是非君と一度お話を
してみたいと思っていたんだよ」

「私もデk……マルフォイ君のご両親
とお話したかったので丁度良かった
ですね」


にっこり笑ってそう言うとデコ閣下が
目を細めて私を見る。ナルシッサさんの
視線はヤトの方に向いている。
頬を染めているので、タイプなのだろう。
そして、デコ閣下がリディを
見た瞬間ピシリと固まった。


「どうかしましたか?」

「い、いや。彼等はご友人かな?」

「彼はヤト。私の執事のような者です。
そして、彼はリディ。私の大切な人
ですよ」


デコ閣下につられてナルシッサも
リディを見て固まる。二人共、ヴォル
の姿を見たことがあるからね。

さて、どう出るかな? 下手に出たら
危ないぞデコ閣下。
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