あなたと私

□私達の秘密
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「おはよー。」
「おはよー。」

朝の学校への登校路はいつも一定の賑わいを見せる。
飛び交う生徒同士の挨拶、笑顔。
この道を通るのは一ヶ月ぶりくらいだ。

「松本先生、木本会長、おはようございます!」
生徒の一人が私たちにかけより挨拶をしてきた。
「おはよう。赤井さん。」
「おはようございます。」

もちろんニコッと返してあげる。そうすると、その生徒は満足したかのように友達の元へ走り去っていった。

「よく覚えてますね〜。」
「名前のことですか?」
「はい。」
「私は全員の顔と名前を覚えていますよ。そうすることで生徒会の信頼が得られるのです。」

感心する。
(私はまだ学校のことさえ全然覚えていないのに、かりんさんは顔と名前が全員ぶんわかってるなんて。確か、全校生徒で700人くらいいた気が...。)

「おっはよー!かりん、松本先生!」
「おっはよー!かりん、松本先生!」

ひときわ大きな声で、しかも見事なはもりが聞こえ、かりんはうんざりという顔をした。

(この子たちは確か、えーっと。)
「りの、りおうるさい。」

「あ、そっか。あなたたちは確か、かりんさんの友達の。」

「はい!岡野りのです!」
「岡野りおです!」

そう言って二人はニコッと笑って見せた。

「双子なんですよ。」

かりんがさもめんどくさそうに補足する。
確かに顔も身長も笑った顔もそっくりだ。

「だから髪型のツインテールも一緒にしてるの?」

「ええ、実はそうなんですよ!でも見てください!この髪ゴム。赤がりので、黄色がりおなんです。」
「いや、校則違反だから。原則黒か、茶色か紺色にしてっていつもいってるだろ!!」
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