ほん 2

□表裏
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「疲れちゃった」
「どうしたの?なんかあったら言ってね」


いつもの言葉。もう聞き飽きた。なにも感じられなくなって、笑い続けた。

信じられる人なんて誰一人いなかった。
日常を当たり前に思うのをやめて、感謝しろと言われた。

私の日常は親から暴力を受けることで、それに感謝しなきゃならないの?って怒鳴り散らした。


もう普通がわからなくて、でも誰かに言えるわけじゃない。

「愛されたい」
「それだったら、愛さないとだめだよ」



普通の子の答。仕方ない、他に答なんてないのだから。

愛されたこともない私に、誰かを愛することなんてできるはずもなく、誰かに愛されることを諦めなければならない。


それでも全部私のせいだって、もう泣けなくなった。

「死にたい」
「あなただけじゃないんだから」


一気に襲いかかる言葉。身を小さくするしかない。

でもおかしいでしょ。そうやって我慢して生きるとしたって、結局無理で死んでしまったら、誰かに相談すればよかったのにって言うのでしょって泣きわめいた。


悪いのは私。そんなわかりきっていることに私は目をそらし続けた。

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