ほん 2
□赤色
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私が生まれたのは、たまたま。父親が子供がほしいと言ったから。父親は母親の何人目の恋人なのかは分からない。けれど、母親は恋人の言う通りにして、私を生んだ。
しかし、父親が望んたのは男。彼の思い描いていた家族が、そうなのだろう。父親は私をいらないと言い、母親を責める。母親も反論するも、父親は母親と私を置いて、何処かに逃げた。そもそも、二人は結婚などしてないのだから、別にどうもしないのだろう。
捨てられた母親は更に荒れた。当たり前だ。自分の人生の重荷になる私がいるのだから。しかし、私を殺そうとしても、自分が第一に疑われる。だったら、商品にしよう、と母親は企んだ。
私が四歳の頃、四人の男が家に入ってきた。母親の恋人なのだろうか、なんて考えて私は静かにしていた。
しかし、その男たちは私の腕を引っ張り、自身のものを銜えさせた。私はあまりのことに何もできず、口の中に出入りしているものに恐怖を抱いた。
そのままでいていると、もう一人の男が自身を私の顔に擦り付け、もう一人は私の胸を揉み、もう一人は私の服を脱がせていた。
母親は帰ってきたが、私を助けることはせず、酒ばかり飲んでいた。
全てが終わったのは朝。体力もなくなり、口の中が変で、顔についた精液がかぴかぴになっていた。挿れられることはなかったものの、秘部に擦り付けられていて、とても痛い。
とりあえず、お風呂に入り流してしまおうと思った。
「最高!こんなに金になるなんて…!でも当たり前よね?わざわざ産んでやったんだから!あははは!」
母親は誰かと電話していた。きっと酔っ払っているのだろう。呂律があまり回っていなかった。
私があんな風にされたのは、金のため。気持ち悪くて、吐いてしまった。
なんて汚い。気持ち悪い。この吐瀉物も、わたしも。母親も。お金も。汚い。男が汚い。汚い。全部。