短編集
□無題
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「リリーさーん、暇なんでなんか話してくださいよ」
「これはまた無茶ぶりだね」
レオナルドはソファに座っていた上司で先輩のリリーに聞いた。
「コーヒー淹れましたし、ちょっと休憩したらどうですか？」
「つまり、君の暇つぶしに付き合えと」
「ええ！？ いや、そういうわけじゃないですけど」
「いいよ、そうだなぁ。じゃあおとぎ話でもしようか」
「おとぎ話？」
「うん。ま、今ここで作る即興おとぎ話。フィクションだから信じないように」
「あ、あい」
リリーはコーヒーを机の上に置き、話し始めた。