短編集

□ピクニックに行きたい
2ページ/3ページ

「リリーさん料理できたんですか!?」
「そこ!? 失礼だね!! できるよ!」
「あ、すんません」


ちゃんと料理位するよ。

あ、でも昼食は外か惣菜買ってくるからそう見られても仕方ないのか。


「そういえばリリーの料理食べたことないな」
「え」


フラグですか。フラグ回収車がやって来る感じですか。


「今度弁当でも作ってきてくれないかな」
「あ、僕も食べてみたいです」
「私も食べたい」
「俺も食べる」
「お前にはやらん」
「はあ!? なんでだよ」
「猿に餌付けする趣味はないってさ」
「まあまあ」


またチェインとザップが喧嘩をしているとクラウスさんが返ってきた。


「おかえりなさい」
「ただいま。……サンドイッチか。おいしそうだ」
「いります?」
「いいのか? ありがとう」


クラウスさん、体大きいけどなんだか小動物みたいに行動するときあってみていて和む。


「あ、クラウスさんにもお弁当作ってきますね」
「ふむ、頼んだ」


あーあ、仕事なかったらみんなでピクニックにでも行くのに。

そうだ、ピクニックに行こう!


仕事片づけてパパッと近場でピクニックしよう。


よし、そうと決まればお昼ご飯さっさと食べて仕事しよう。


「ピクニック、行きましょうね。みんなで」
「ああ、そのためにも仕事を…」
「却下」
「えぇ」
「番頭はもうしばらく休んでください。それに、番頭が全部しなくても私たちでもできることだってありますから」


番頭の机の上に置かれてある書類を手に取り内容を見る。

うん、そんなに難しい処理じゃない。
量が多いだけだ。


「私も手伝おう」
「ありがとうございます、クラウスさん。じゃあ、これがクラウスさんのサインがいる書類なので昼が終わったらお願いします」
「了解した」
「レオ君は処理が終わった書類をまとめてくれる?」
「うっす」
「ザップは……実力行使しなきゃいけない案件をよろしく頼んだ」
「仕方ねぇな」
「チェインは情報収集をいつも通りお願いね」
「了解、じゃ、行ってくる」
「行ってらっしゃーい」


チェインを見送った後、ライブラの事務所はしばらくあわただしく書類を片づけていた。


「よし、終わった!!」
「すごいな。明日の分まで終わった。君のおかげだ」
「皆さんの作業が早いおかげです。それがわかったら、一人で作業とかやめてくださいよ。番頭はライブラの副官なんですから」
「いざっていうときに倒れられたら困るもんね」
「今度から気を付けます」
「ぜひそうしてくれ」


さあ、仕事も終わったし、明日は…!


「ピクニックに行きましょう!!」
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ