※微成人向け。閲覧注意

「いたっ…」
両手を拘束されたまま、がぶりと首筋に歯を立てられて痛みが走る。
と同時に噛跡を舐められてゾクゾクと身体の内側から溶かすような快感が湧きあがってくる。
柔らかな舌が痛みを拭うようになぞり上げられると、思わず声が漏れてしまう。
「あ…っ」
堪らず零れ出た、はしたない吐息に恥ずかしさが込み上げてきて、
「や、だ…シンさんッ…」
小さく抵抗の声をあげる。

「本気で嫌だと思うなら俺を殴るなり蹴飛ばすなりすればいいだろ」
「っ…」
シンさんの舌は首筋から鎖骨、そして胸の膨らみへといたぶる様にギリギリの感覚を焦らしながら降りていく。

殴るなんて…できない。

いつものシンさんとは少し違うけれど、目の前で触れているのは紛れもなくシンさんで―

その声も。瞳も。香りも。
全てにいつも焦がれていて。
ただ触れられるだけで反応して溶かされてしまうように、私の身体はもうとっくに作り変えられていた。


「いッ…」
ぼうっとしていると、こんどは胸元に歯を立てられる。
「イイ顔するじゃないか」
痛そうに顔をしかめるとシンさんは意地悪く唇の端を持ち上げた。

いつものシンさんは、優しく触れてくれて…
口では意地悪なことをいっぱい言って恥ずかしい気持ちにさせられるけれど、それでも紐解くようにゆっくりと絶頂へと導かれる。
けれど、今目の前のシンさんは…
まるで捕えた獲物を追い詰めて征服するためだけに快楽を与えているような――

ぎゅうっと胸を掴まれて乱暴に揉んだあと、シンさんの舌先は尖り始めた乳首をそうっと舐めて咥内へと含む。優しく舐めたと思えば急に歯を立てられる。

もう痛いのか気持ちいいのかわからなくなってくる。
僅かな痛みのその後に、確実にやってくる快感に期待は心と裏腹に膨らんでいく。

「…ん。…あっ！やだっ」
シンさんの手が下へと降りていって下着を履いてなかったその部分は容易に触れられ、形を確かめるようになぞらりあげられた。
「お前の嫌は当てにならないな。こんなにしておいて…よく言う」
「！」
「どうした？滑りがよくなってきてるぞ」
「ちがっ…」
何の効力もない言葉が中に浮く。
「なにが違うんだ？ほら簡単に指が入っていくぞ。誰に調教されたのか知らないが見た目と反してとんだ淫乱だな」
ぐちゃぐちゃと音をたてて厭らしい欲情の証拠を突き付けられると、思わず顔を覆ってしまう。
「ああんっ…やあっ…いっ」
ビクビクと下半身が反応して、身体はひとりでに絶頂を味わおうとする。

「何だ。もうイクのか」
すっと指が抜かれ、行き場を失った快感に息苦しさを覚える。
「ぁ…」
「フン。随分モノ欲しそうな顔だな」
不意にシンさんは身体を離した。

「戯れはここまでだ。これ以上されたくなかったら気安く俺を知ったふうな口をきくな」
「…ッ」
熱を持ったままの身体がピクンと震える。
何を言っていいかわからず唇を噛んで、冷たく見下ろすシンさんを見上げると、
「…」
しばらく沈黙があって、
「ん…ふっ」
すべてを征服されるような乱暴なキスが訪れる。

「シ…っ…」
名前すら呼ばせてもらえず一方的に奪われた後、唇はあっさりと突き離された。

「わかっただろう？愛なんて無くてもこーゆーことは出来る。そんなもの船のエンジンにもならねーんだよ」
言い捨ててから、シンさんは部屋を出て行った。