正義感溢れる野良猫と

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あれから3日。部活後、渡されたプリントを持って行くべくLINEをする。
が一向に既読にならない。
忙しいのだと思い風呂へ入ったり晩ご飯を食べたりして待つも、全くつかない既読。

「ちょっと出かけてくる」

そういい担任から教わった住所へ向かう。3階の非常階段の隣にたどり着いた。表札も何も無いので不安はあるが…とりあえずチャイムを鳴らす。
が、返事がない。ドアノブに手をかけた時ガチャっと扉が開いた。

「おいおい、随分不用心だな」

盛れだしてくる明かりからいることは判明した。

「あー!」

元気そうな遥人の声にドアを開け中を見ると満面の笑みでこちらを見てる遥人の姿があった。

「いるんじゃねぇか。
颯」

遥人を抱えあげ名前を呼びながら中に入る。おもちゃが散らかっているものの綺麗に整頓されたリビング。

「颯?」

見渡す限りどこにも颯の姿どころか声すら聞こえてこない。

「お前は姉ちゃんどこにいるか知ってる?って分かるわけないか」

指しゃぶりをしながらきょとんとする遥人。が「まんま!」と言うとそのままキッチンを指さす。

「なんだ、ご飯食べてないのか?」

そう言いながらベビーゲートを跨ぐとそこには鍋のお湯を浴びて倒れている颯の姿があった。

「おい!颯!」

細い色の白い腕は熱湯で火傷をおっており、赤くなっていた。
赤い顔と荒い息遣いから額に手を当てると熱も出ていた。しかも結構な高熱。
とりあえずゲートの外に遥人を降ろすと電話をかけた。
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