高家の戦闘員
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「ん……」
ふと目を開けた爽華は周りを見回す。
「起きたか」
ベックマンの声がするものの姿が見えず、少し硝煙の匂いに上を向けばベックマンがいた。
「ベックマン様……あれ？なぜ私」
「悪いな。あまりに気持ちよさそうなんで床に寝かすのは可哀想だと部屋に少し用事があるとかでその間だけ任されたんだ」
「そうだったんですか」
爽華はふと心地よさそうに眠る槍花を見る。ちゃっかり服の裾を大事に掴んでるのを見て爽華は微笑む。
「ここでは〝槍花〟でいられますね。
〝槍真〟様ではなく」
爽華は立ち上がると毛布をベックマンにかける。
「シャンクス様のところに向かいますね」
「あぁ」
ベックマンはその背中を見送ると槍花を見る。
「〝槍花〟でいられる……か」