高家の戦闘員

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「はぐれたね」
「はぐれました」

数人で買い出しに来たのだがはぐれてしまった。
人気の多いゴア王国。

「どろぼーだぁ!!」
「まてこらぁぁぁぁ!!」

鉄パイプを持った子供2人とそれを追いかける人相の悪い男数人。

「泥棒ってアレ海賊なら泥棒したものを泥棒してる事で問題ないじゃん」
「まぁあの子達も慣れてそうですけど」

槍花は間を通り抜けようとした子供ふたりを持ち上げそっと自分の反対側の脇にやった。
ちょうど子供や槍花と爽華なら入れるぐらいの隙間。

「おい!なにし」
「しー」
「おっ、おい。そこの姉ちゃん達」
「何でしょうか?」
「ガキ見なかったか?」
「見たよ、あんたらが遠くの方から走ってくる時は前にいたし。でも興味無いから知らない」
「それより貴方方、偽物を奪ったあの子達をなぜ追いかけているのですか?」

爽華の言葉に一番人相の悪い男が反応する。

「なぜ分かった。かまかけた言い方じゃねぇな」
「生憎だがあの程度の偽物ぐらい分かる」
「見つけた。おい、こいつら捕まえろ!!」

その言葉に一斉に四方を囲まれる。

「おいたはいけませんよ」

そう言って鉄線を上に挙げた瞬間武器が全部浮かんだ。

「……爽華?」
「どうしましょう」
「なるよね、ビックリだもん」
「この武器」
「いやそっち!?」

能天気過ぎる発言に槍花は溜息を吐いた。

「能力者か!?」
「化物め!」
「爽華、そんな汚いの返しなよ」
「では宝物だけ頂きましょうか」

爽華は宝の入った麻袋を様子を見ていた子供ふたりの前に落とした。

「てめぇらやっぱり隠してやがったな!!」
「うるさい」
「それ差し上げます」
「なんで」
「それっぽっちよりこっちの奴らの方が金になるから、ねぇ?ノースブルー出身の懸賞金3000万ベリー、鉈使いのルーズモンキー?」
「知ってやがったのか!」
「知らないなんて一言も言ってないから。とりあえず静かにしてくれる?」

そのときの槍花の笑顔が一番怖かったとはぐれた2人を見つけた第一発見者ヤソップは語った。
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