大好きな貴方は

□灯台下暗し
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「‥‥‥‥何やってんだ?」
「ふひゃっ!!」

居間で床に座りソファに身をあずけながら机の上のパソコンとにらみ合うレンは風呂から上がってきたスモーカーには気が付かなかったようだ。

「びっくりした〜」
「何やってんだ?」
「斬虎から渡されたものをやってます」
「その変なものでか?」
「これはノートパソコンって言ってスマホのでっかいバージョン」
「へぇ」

感心はするものの一向にレンの前からどかないスモーカー。

「どうかした?」
「それだけか?」
「へ?」
「そのパソコンとやらの話は」
「えっうん」
「なら、なんで隠す必要があるんだ?」
「まぁ、スモーカーならいいかな。私ねこのパソコンの裏ではすごく有名なの」
「裏?」
「スモーカーの世界でもあるんじゃない?法律で裁けないもの」
「あぁ」
「私はそれを炙り出すことが出来るの。通り名はMJ」
「MJ?なんの略だ?」
「Mouth of the Justice」
「正義のネズミ」
「まぁ、狙うのは全部斬虎の敵だからね」
「斬虎って昨日いた奴だろ?金髪の」
「そうそう、あれヤクザの15代目〜。お金がグレーだからあんまり気が進まなかったんだけどさ、昨日渡されちゃって相当やばい相手だから作戦考えてたの」
「少しは役に立てそうだな」
「え?なんで?」
「ヤクザってのはヤバイもんいっぱい突っ込んでんだろ?なら俺たちが取り締まる海賊と一緒だ」
「おぉ!確かに!!」

レンはいそいそと書類をスモーカーに渡す。それは斬虎からパソコンと一緒に押し付けられたもの。

「それに情報全部書いてある。お風呂15分以内で入ってくるから上がったら作戦聞かせて」
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