青春☆広い世界へ

□5
1ページ/4ページ



「はァァァァァ!!??」

普段なら静かな高等部生徒会室で叫び声が上がる。
寝ていた弓榎はビクッと肩をあげ、勉強をしていた亜奈と利夏はシャー芯をおり、その2人に勉強を教えていた梨絵はその声のした方を心配そうに見つめた。
そう、声の発生者は生徒会長の雷菜であり、この部屋に取り付けてある専用の電話からだった。
少し黙ったあと冷ややかな目をすると

「わかったわ、今からそっちに行くからその要件で通したければそれ相応の書類ができているということでしょ?その書類、見せなさい」

絶対零度の視線のまま受話器を置いた。そのまま自分の携帯で電話をかける。

「琉色、今から」

勢いよく扉が開き再び寝ていた弓榎は肩をビクッとあげる。入ってきたのは空気の読めないさゆな。肩で息をしながら扉をしめる。

「ふぅ、危なかっ!!?」

マグマも凍らせそうな絶対零度の不機嫌MAX顔で睨まれ、周りをキョロキョロし始める。

「馬鹿とふたりで猛虎に行くわ」
「もーこ?」
「入口で、そう、よろしく」

電話を切るとカバンを手に持ちスタスタとさゆなの腕をとる。

「へ?」
「行くわよ」
「よくわかんないけど頑張れ〜」
「さゆな、気をつけてね」
「お元気で」
「なんでお別れの言葉やねん!!!つーかもーこってなに!?そもそも雷菜!なんでそんな切れてんの!?!?」
「うるさい」

連れられるがままに2人は学園を出たのだった。
次へ
前の章へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ