青春☆広い世界へ
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日本で一番大きな学校であるここ、[竜王学園]。
幼稚園から大学まで敷地内にあり、世界有数のご子息ご令嬢通うこの学校は歴史が古い。その為か、はたまた莫大な寄付金が年に入るかは不明だが、授業料はとてつもなく安い。
だが、ほとんどの一般家庭の生徒はこの学校に通おうとはしない。
何故なら…少し変わった伝統があったからなのです。
「いたぁぁぁぁぁ!!もうちょい優しく愛情込めて手当せぇや!」
「うるさいわね、怪我なんてする方が悪いのよ」
「何様のつもりやねん!」
「雷菜様よ」
とてつもなく豪華な部屋でギャーギャーと騒ぐ傷だらけのさゆなと、それを手当する雷菜の姿があった。
っと突如飛んできたものを受け止めるとそれは枕でめちゃくちゃ不機嫌な顔をした弓榎が扉から睨んでいた。
「うるさい」
「ウッス…」
再び扉がしまる瞬間、その扉に割り込む亜奈。
「弓榎ちゃーん?」
「ゲッ」
「人がどれだけ探し回ったと…」
「亜奈、とりあえず弓榎寝るから」
扉を再び閉めようとするも全く動かない扉に観念した弓榎は手を離すと部屋の中へ戻ってく。
「まてまてまてまて!そこは出てきなさいよ!」
「弓榎寝るから」
「さっき聞いっ!」
っと亜奈の頭にクリーンヒットしたのはさっき亜奈がさゆなに向けて投げた枕。桁違いなのはスピードだけ。
「亜奈、背後ががら空きやで?」
挑発的な言葉にイラッときたのか亜奈は満面の笑みを浮かべた。
「コロス」
「あらあら」
「やめなさーい!」
2人の間に仁王立ちで立つ利夏とのほほんと雷菜の隣に座る梨絵。
「喧嘩ばっかりして!」
「止めるの疲れたからもう放置しておいていいんじゃない?」
「稚拙すぎて言葉になりません」
笑顔で毒を吐く梨絵に利夏も軽くため息をつく。
「さゆな、稚拙だって」
「なんでうち限定やねん!亜奈も含まれてるに決まってるやろが!」
「私馬鹿じゃないもん」
「稚拙と阿呆は意味ちゃうわボケ!」
「私は阿呆なんて言ってませーん。馬鹿って言ったんですぅ」
再び始まった争いにワタワタする利夏とそれを諸共せず仕事に入る梨絵と雷菜。
その争いは2人の投げつけられた枕と般若のごとく不機嫌な顔をした弓榎で幕を閉じた。
「うるさい」
「「ウッス…」」