引き合う二人

□違和感
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「ロー」
「あ?」

ローがここに来て数日が経ち、こっちの生活になれ始めた。

「何それ?」
「弥雲屋が置いてったこっちの医学書」
「ほんとにお医者さんなんだねぇ〜」
「どう言う意味だよ」
「ん?だってロー人相悪いもん!イケメンなのにやっくんとは別の意味で残念」

ソファに座るローの隣に腰掛けながらニコッと笑う。

「…………それ褒めてんのか?」
「褒めてます!」
「そーかよ」

そういいながら緋草の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。

「つーかお前付き合ってるやつとかいねぇのか?」

そういった瞬間微かに緋草は体をビクッとさせたがすぐにいつもの調子に戻る。

「いるよ〜」
「いるのかよ」
「婚約者なら」
「婚約者?」
「土方政紀っていう人。そっちにはないの?」
「俺は海賊だぞ?そんなのがあるわけねぇだろ」
「自由いいなぁ!私も連れてってよ!」

にやっと笑い緋草を見る。

「来るか?俺と一緒に」
「うん!ローが帰れたらね!」
「お前痛いとこ突くな」
「だって帰り方まだわかってないでしょ?」
「あぁ」
「でも帰るときは期待してるね!」
「まぁお前がやだっつっても連れて帰るけどな」






二人だけの密かな約束
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