高家の戦闘員

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「ったくよー!!なんで俺がもてねぇんだよォ!!」
「マルコ、酔っぱらいが叫んでるよ」
「イゾウ、サッチが拗ねてんのはお前のせいだよい」

後ろで頬をふくらませながら歩くサッチにイゾウとマルコはため息をつく。

「俺にだってひとりやふたり……」
「ん?」
「あ?」

突然止まったサッチの声にマルコとイゾウは振り返る。
サッチが横の通路を見て固まっていた。

「なんか金貨でも見つけたかよい?」
「金の妖精……」
「頭でもわいたか?」

二人もそこへ近づけば、赤いドレスに金色の髪をなびかせた槍花が倒れていた。

「あれ?槍花じゃないか?」
「槍花、おい。起きろよい」
「なに?!お前ら知り合い!?」
「お前にサソリの解毒剤を渡してくれた子だよ。ってかお前も一緒に飲んだだろ、赤髪のとこの副船長と一緒に」
「ん?……あれ?マルコさん……マルコさん!?」

気がついた槍花はマルコの襟首をつかむ。

「なっなんだよい!血相変えて!」
「青い炎で空飛べるよね!!」
「飛べるが、なにがなんだよい」

ドレスの胸に手を突っ込む。

「へ?」
「え?」
「ちょっ!」

真っ赤にするマルコを他所に槍花は小瓶を全部渡す。

「これを船まで届けて!!お願い!」

っと周りが騒がしくなる音が聞こえてくる。なるほどとマルコは言うとその小瓶をポケットに突っ込む。

「イゾウ、サッチ。そいつを守ってやれよい」
「ありがとう!」

腕を翼に変えると天に向かって飛んでいった。
と、銃声が背後から聞こえてくる。その瞬間サッチが刀で銃弾を弾いた。

「俺は……今虫の居所が悪いんだ」
「走れるかい?」
「はい!」
「サッチ、行くよ」
「あいよ!」
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