短編
□付き合い始めても変わらず好きでいたい
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最近読んだ小説に、付き合い始めると好きという気持ちが無なっていくとかそんなことが書いてあった。好き同士で付き合ってるのにそんなことあるのかと思っていたけど、相手の気持ちって分からないから怖いものだ
現段階で私の付き合っているあの子の気持ちは分からない。
この本を読んだ時からあの子は私と付き合っているけど私の事を本当に好きなのかなって不安になる
今だって、としさんとかあや姉さんに囲まれてニコニコのあの子。ほら、またあの子の方から先輩方にキスして喜んでるし。あの子は誰と付き合ってるのか分かってるのかな
あの子とは、同じ2期生の河田陽菜のことで、まだひらがなけやきの時に陽菜の方から好きって突然言われて私はその頃は陽菜のことはメンバーとしての好きという気持ちしか持っていなくて、とりあえず保留にしたけど、気づいたら私も陽菜のことが好きになって日向坂に改名する少し前に付き合い始めた。
付き合い始めてから、数回デートとかいったけど、手を繋いだりキスをするのも私からで陽菜はその後照れてるのかすぐ黙り込んでしまうから陽菜の顔を伺いながらしないといけなくて大変
陽菜は自分から、としさんたちとかにはキスするくせに私にはしてくれない
そこが嫉妬というか悲しいというか…
でも陽菜には直接言えないのも私のダメなところだ
こんな自分が嫌で、陽菜のことを見るのをやめて菜緒に借りてる小説を読むことにした
金村「あれいいのー?」
「美玖やほやほ〜」
金村「はい、やほやほ笑」
「陽菜ねぇ〜気にしないよ笑」
金村「とか言いながらさっき悲しそうな顔で陽菜のこと見てたでしょ」
「見ちゃった?笑」
金村「名前のことは常に見てるからね〜」
「ストーカー宣言ですか?笑」
金村「違います笑名前と陽菜カップルのファンなだけですぅ笑」
「美玖、特殊だよ笑」
金村「可愛い子と可愛い子は最高なんだよ!わかる?」
「分かんないよ笑」
金村「最近一緒にいないけどどうしたの?」
「陽菜は私の事好きなのかなって不安になって」
金村「もぉ〜陽菜は名前のこと好きに決まってるじゃん」
「でも…」
金村「でもじゃないの笑話聞くよ?」
「美玖ありがとう〜」
この後美玖が日頃の私のことを聞いてくれて本当にありがたかったし気持ちが楽になった
話の途中からは菜緒がやってきてジュースを買ってきてくれて優しく話を聞いてくれた
金村「陽菜の気持ちわからないなら、嫉妬させてみる?」
なんて美玖が言い出して、菜緒も私も賛成した
その日から、何かある度に美玖と菜緒の近くに常に居て、移動の車も2人の隣とかブログやメッセージの登場する人たちも美玖や菜緒だけにしている
こんなことしても陽菜が気づくかは分からない。
陽菜は変わらず挨拶はするしメールもする
そんな週末に待ち望んでいた握手会が開催された
全国握手会当日、なぜか今日は陽菜と同じレーン
珍しいというかビックリというか素直に嬉しい
陽菜がいると女性ファンが増えるのがすごい。
レーンに並んでる女性ファンの多くは陽菜推しなんだろうな〜
レーンに陽菜といったらキャーって女性ファンの歓声が聞こえて人気だなぁって思った
ファン「陽菜ちゃんが名前の顔がタイプって言ってたよ!」
「え?」
ファン「さっきそうやって言ってた〜」
「ありがとう笑」
ファン「はい///」
そう女の子のファンに聞いて、私の前に握手をする陽菜の方を見たら、ニコニコしながらファンの方と握手をしている
うーん。よく読めないや
ファン「陽菜ちゃんが名前の全部が可愛いって言ってたよ!」
「そうなの?嬉しいなぁ笑」
ファン「陽菜ちゃんのどこが好き?」
「陽菜の全部が好き笑」
ファン「後で伝えるね!!」
なんだかファンの人の話の8割りが陽菜と私の話なんだけどなんで?
その後も"陽菜ちゃんが笑った顔が好きだってよ〜"とか"今度ディズニー一緒に行きたいって言ってたよ!"など陽菜からの伝言みたいな形の話を沢山聞いた
切り良い時間になったから陽菜と一緒に休憩を取ることにした
「陽菜どうしたの?」
河田「私の気持ち伝わった?」
「え?」
河田「名前が構ってくれないからファンの人に名前の好きなところ言ってたの…」
なんて聞こえるか聞こえないか分からないぐらいの声量で陽菜に言われる
そんな姿を見ても可愛いなぁって思うのは陽菜のことを好きすぎているからかな
「陽菜は私の事好き?」
河田「うん」
「としさんやあや姉さんより好き?」
河田「うん」
「陽菜も私に全く構ってくれなかったじゃん」
河田「それは…えっと」
「ゆっくりでいいよ」
河田「名前に自分から行くのは、恥ずかしいの」
「それはなんで?」
河田「すき…だから」
「ふふっ笑」
河田「え?」
「よく言えました笑」
そう言って陽菜を自分の方に抱き寄せる
河田「みんな見てるよ?///」
「陽菜は私の事好きじゃないのかな、飽きちゃったのかなって思ってた」
河田「そんなわけないよ…名前だって最近、美玖とか菜緒と一緒にいるから私の事好きじゃないのかなって思ってた」
陽菜が私への想いを伝えながら泣き出した
久しぶりに泣いた陽菜を見て驚いてる私はどうしようかと思って私自身の手で陽菜の目元の涙をふきとる
「化粧落ちちゃうよ?」
河田「うぅ、ありがとう笑」
泣いていることを隠すようにニコって笑う陽菜は天使なのかな、世界一可愛いと思う
そんな陽菜を見て抱きしめる力を強める
河田「苦しいよ笑」
「最近陽菜に触れてないから陽菜が足りない笑」
河田「私も名前不足だった」
「陽菜が素直だと狂いそうになる笑」
河田「これからは名前とずっといるから嫌いにならないでね」
「嫌いになるわけないよ、今以上に好きになるかもしれない」
河田「じゃあ、今以上に好きになってもらう」
「もう、その言葉だけで好き増したよ笑」
河田「へへ笑」
「ケータリング取りに行く?」
と言って陽菜に手を指し伸ばしたら"うん!"って手を握り返してくれる
久しぶりに陽菜と手を繋げたことが嬉しくて自然と笑顔になってしまう私
そんな私も見て陽菜も笑ってくれて幸せだ
金村「あ!仲直りしてる!」
小坂「ほんまや笑」
ケータリングのスペースに行ったら、なおみくのふたりが私たちを見てそう言ってきた
その2人に近づこうとしたら、陽菜が私の手を引いて後ろから抱きしめる
「えっ///」
河田「名前は私のだから渡さないよ?」
金村「可愛い〜!」
小坂「大丈夫やで陽菜、あれは嫉妬させてただけやから笑」
河田「うーん。でも一応笑」
「///」
金村「名前が顔真っ赤で茹でダコみたい笑」
なんて笑いながら携帯のカメラを向けてくる美玖
見事に写真を撮られた
「陽菜、大丈夫だって笑」
河田「もう名前の傍から離れないから」
そんな真剣な顔で陽菜に言われて、心を動かされないわけなくて陽菜にそっとキスをすると、周りにいたメンバーから黄色い声が上がったのはしょうがないこと
河田「名前///」
「陽菜が可愛いすぎるからいけないんだよ」
付き合い始めたら好きという気持ちが無くなるとか書いてあったけど、そんなことは無いんだなって今私は証明できた
その後、レーンに戻って握手を再開したら
"なんか嬉しいことあった?"とか"陽菜ちゃんもニコニコしてるけどどうしたの!?"とか沢山聞かれた
いつも来るファンの人に、これを陽菜に伝えてって言ってその人が陽菜に伝言を伝えたら、隣から腕を掴まれて顔が真っ赤な陽菜が隣にいた
河田「私も愛してるから///」
なんて陽菜に可愛いく言われて、私も周りのファンの人も陽菜にメロメロだ
もちろんこの現場を見たファンの人がSNSに載せたからファンの人の間でカップル、バカップルなんて言われるようになってしまった
「ねぇ〇〇さん」
ファン「どうしたの?」
「陽菜に愛してるって伝えてて笑」
ファン「え、そんな大役笑了解!まかせて〜」
その後陽菜ちゃんが名前ちゃんに照れながら愛してるって言ってたの生で見れて死ぬかと思った!!
#河田陽菜 #名前
こんなことが呟かれてたのを握手終わりに美玖に言われて、美玖が嬉しそうに伝えてきたのは言うまでもない
fin