坂道を歩く

□マネージャーになってみた
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久美にマネージャーやってみない?なんて言われた数日後、都内のある大きなビルにやってきています。前日に友達と就職祝いとか言って散々飲んだあげく、若干お酒が抜けきれていないのと、かなり飲んだ次の日というかもはや今日というか二日酔いが少しあるけど、私はいつもよりきちんとした服を着てこのビルに来ている。











「あ、あの、苗字といいます」



受付の人「苗字様、お待ちしておりました。どうぞ、ご案内致します。」











と、受付の笑顔の優しい方についてエレベーターに乗る。いつまで乗るんだろなんて思ってたらエレベーターのドアが開き、その階の奥の部屋の方に案内される。
中に入ると見慣れた顔と、見慣れない顔のおっ(ryおじ様がいた







「失礼します!苗字名前と言います。」



今野「初めまして!今野です。今回はこの話を聞いてくれてありがとう」



「いえ、こちらこそ」



今野「マネージャーが最近1人辞めちゃってちょうど探していたところなんだよね、本当に助かるよ笑」



「良かったです笑」



今野「まあ、佐々木久美の紹介だから安心だよ笑」



「久美さんってそんなに偉いんですか?」



今野「彼女はキャプテンだよ」



「えぇ笑」



久美「なんで笑うの笑」



今野「もぅ仲がいいんだな笑そうだね、レッスン場に皆集まってると思うから自己紹介しようか?」



「はい!笑」









レッスン場に向かいながら久美に、この前よりキメてるね〜なんてバカにされてムカついたけど少し気が楽になった そんなこんなでレッスン場について部屋の中に入ったら、今野さんは後はよろしく〜なんてどっかに行って、この状況。
アイドルとただの22歳の女1人。他のスタッフさんはいないんですか!?













久美「みんな聞いて!この人が新しいマネージャーの苗字名前さん」



日向坂のメンバー「よろしくお願いします!」



「苗字です。よろしくお願いします。名前は気軽に呼んでください。敬語とか、そんなにかしこまらなくて大丈夫なんで笑」



加藤「はーい!じゃあ名前って呼ぶ!」



「史帆はもう呼んでんじゃん笑」






なんて史帆と話すとザワつくレッスンスタジオ
え、なんでなんでと思ってたら、ショートが似合う可愛い子が質問してきた。確か渡邉美穂さん








渡邉「としさんと知り合いなんですか?」




「知り合いというか、最近知り合ったというか…」




富田「久美さんの紹介って聞いたけどまさか史帆さんとこんなに仲良いとは」



加藤「名前とは一緒に寝た仲だよ〜」








なんて変な誤解を生むようなことを言い出す加藤史帆。周りのメンバーが更にざわついちゃったじゃないか後で説教してやりたい。










「違う!違う!お泊まりしただけだから!史帆も変なこと言わないで」



加藤「はーい笑」



久美「こんな感じに面白い人だから、みんな仲良くして、沢山パシッてね笑」



「まぁ、史帆と久美のことはあんまり聞かないけど、他の子のことはしっかりマネジメントするのでなんでも言ってね」



久美「ひどい笑
じゃあ、休憩がてら、質問タイムする?」









やったー!なんて無邪気に喜ぶ日向坂46のメンバー達。ほんとに仲がいいんだなぁ。
見てるこっちが嬉しくなってしまう











丹生「名前さんは、なんでマネージャーなったんですか?」



「えっと、就活全部失敗したんだよね笑」



富田「え、頭悪いんですか?笑」



「違うよ 笑 喋るのが下手なだけ」



美玲「はい!じゃあ、名前さんの推しメンは誰?」



「推しメン?考えたことないよ笑みんな好きだから」










キャーなんて言ってなぜかメンバーが照れている










小坂「名前さん、私の事好きって言ってくれたじゃないですか?」



メンバー「!?」



「え?」



小坂「この前の握手会で言いましたよね?」



「言ったような言ってないような」



小坂「忘れたんですか?」



「い、言いました!」



加藤「やっぱりこさかな推しじゃん笑」



齊藤「名前さんおひさまなんですか?」



「たまたま友達と行っただけだよ笑」



小坂「たまたまで菜緒のとこ来てくれたんですか?嬉しい!」



「う、うん///」



渡邉「菜緒推しだ!」



富田「名前さん贔屓はダメですよ?」



「マネージャーになった以上、みんなを平等に好きでいるから大丈夫だよ」



金村「てか名前さんって可愛い顔してますね」



「ありがとう笑金村さんも可愛いよ?」



金村「美玖って呼んでください!」



「美玖?」



金村「満足です///」



「ん?」



久美「とりあえず名前は皆を下の名前で呼んであげて笑」



「了解笑」









その後は、好きな食べ物は何かから、どこに住んでるかまで個人情報全てバレバレなことまでメンバーに質問されて全部答えた
気づいたら次のレッスン時間らしく私は、スタッフさんに連れられて他のマネージャーさんなんどに一通り自己紹介や、仕事などを説明された。




















そんなこんなで私がマネージャーを初めて2ヶ月となった



マネージャーの朝は、早くマンションからメンバーを迎えに行く寮までの距離が遠く何度も時間ギリギリになってしまったせいか、今野さんやメンバーの強い押しで私も寮に住むことになり、
寮生活じゃない子がなぜか悔しがっていたのはつい最近のことでアイドルと暮らす寮は、煌びやかなどのかと思えば、起きれない子を起こすのにだいぶ一苦労だ












寮母さんと早めに朝食を取って世間話をしてたら、菜緒が起きてきた。







小坂「名前おはよぉ」










座ってる私の背後からギュッと抱きついてくる。菜緒は誰よりも早く起きて、毎朝これをしてくる。思ったより甘え上手というかなんとも可愛いらしいから私は、いつも顔がだらしなくなってしまう





「おはよう菜緒。顔洗ってきなよ。朝食はご飯とパンどっちがいい?」



小坂「名前と同じのでいいよ」








なんとも可愛いことを言って顔を洗いに部屋に戻った菜緒
うん。今日も可愛い。ほかのメンバーから菜緒推しなんか散々言われているけど、そんなことはない。たぶん。






「他のメンバー起こしてきますね」




寮母「よろしくね名前ちゃん笑」







この会話もいつものこと。もう何回も繰り返せば皆の行動パターンは分かる。
各部屋のドアをトントンとノックして、朝だよ〜なんて言えばほとんどのメンバーは、おはよ〜とかありがとうとかなんか返してくれる。




そこまでは良い。皆アイドルだな〜なんて思って問題を抱えるあの子の部屋のドアを開ける










「朝だよ〜。おーい。起きてる?陽菜朝だよ。ひなさーん。」








はい、なんとも可愛いらしい寝顔で気持ち良さそうに寝ている河田陽菜。この子は本当に起きない。ホテル泊まりの時は枕が違うとかなんだかで起きるのは早いらしいけど、寮の枕は自分のおうちから持ってきてるらしく毎朝ぐっすり寝ている





本当に起きないから、陽菜の布団を全部めくる






「河田陽菜!起きろ〜」



河田「名前うるさいよ〜笑」








なんて笑顔で起きる河田陽菜さん。寝起きはとてつもなく可愛い。それはいいよ。それまではいいけど、問題なのはその次







「みんな、朝ごはん食べ始めちゃうよ?」




河田「うーん。はい」




「なに?」



河田「私がしてほしいことしてよ」



「嫌だよ」



河田「この前してくれたじゃん」



「わ、分かったから泣かないで!」



河田「やった〜笑」








え?嘘泣きですか?河田さんあなたはどこでそんな技を覚えたんですか?
陽菜が何をして欲しいかというと





「っ…はい」



河田「えへへ笑ありがとう〜///」






キスですね。アイドルとキスをしていいかって?そんなのしらないですよ。私が寮に来てから、なぜか陽菜はキスしないと起きたくないなんて言い出して毎朝こんなことをさせられる。
理由を前聞いても、へへって笑って誤魔化された



なお、このことは他のメンバーにバレたらうるさそうだから黙っている






1番の問題児を起こしてみんなのご飯を食べてる可愛い姿を写真に収めて…あ、菜緒がこっち向いてる可愛い!

ごほん…そして今日の現場に向かう

現場に向かうと、寮生活以外の子達はもういて、相変わらず賑やかな楽屋だ
年齢とか同期とか関係なくみんな話していて仲の良さを感じる











出番まで時間があるから、楽屋の隅で今日のスケジュールの紙を見て確認してたら、富田鈴花が近づいてきて











富田「名前って恋愛経験豊富でしょ?」




「鈴花どうしたの急に、頭いかれた?」




富田「失礼だわ笑 性格はあれにしろ、顔は可愛いからさ、モテるのかなって」



「豊富でもモテるって訳では無いけど、まぁ男女両方付き合ったことあるからね」




美穂「豊富じゃん!」




「あ、美穂おはよ〜」




美穂「おはよ名前〜」




と言いながら抱きついてくる美穂





富田「名前ってすごいモテたでしょ笑」





「分かんないけど、バレンタインはよく貰った」




渡邉「可愛い顔なのに背が高いし行動がイケメンなんだよね名前は」




「そんなことないよ笑」




富田「今は彼氏とか彼女いるの?」




「いまはいないよ〜先月別れたばかりだけど笑」




美穂「最近じゃん!」




富田「写真とかある?」





「うーん。あ、あった。これ」




美穂「可愛い!!」




富田「モデルさんみたい!」




加藤「なになに〜」




富田「名前の元カノの写真です!」



加藤「え、ししこの子知ってる!雑誌の一緒の現場で見たことある!」



「え、そうなんだ〜モデルやってたんだね笑」



富田「なんで別れたの?」




「だって仕事と彼女と両立できないし…今は日向坂の方が大事って私から振っちゃった笑」



美穂「名前〜」




「美穂苦しいから笑」




加藤「絶対未練あるでしょ笑」




「うーん。少しね笑」




小坂「うちが慰めてあげようか?」




「え〜慰めて欲しい!」




富田「出た!菜緒推し」




美穂「菜緒推し!」




「菜緒推しじゃないから笑」




小坂「じゃあ、今度映画見に行こうよ」




「行く!すぐにでも行きたい笑」




小坂「今度の菜緒のオフまるまる名前にあげるから」




「やった笑」




加藤「もはやカップル笑」




富田「名前、贔屓?」




「決してそんなことは無いよ」




美穂「目が泳いでるよ笑」




「私、美穂や鈴花より年上なのになんでこんなにいじられんの笑」




富田「言動が子供」





美穂「赤ちゃん」





「さっきカッコイイって言ってくれたじゃん笑」











今野「苗字〜、ちょっと来て」




「はい!行きます!じゃあ、菜緒また後で決めようね。」




小坂「頑張ってな?」




「頑張る!」










美穂「菜緒はほんと名前のこと好きやね」



小坂「握手会来てくれた時から、ずっと好きやねん笑」



富田「あっちもだいぶ好きって思ってるんじゃない?」



小坂「いーや、名前は私の事妹かなんかとしか思ってないと思う笑」



加藤「こさかなファイトだよ!」



小坂「ありがとうございます!絶対好きになってもらいます笑」












続く?
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