短編

□ほどほどに
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坂道合同オーディションに合格し、私はグループの振り分けでひらがなけやきの3期生に加入した
加入した時、私は同期が私を含め2人しかいないことに驚いた




心細いというか、なんというか、とても怖かった
けど、先輩の皆さんは私たちの事を本当に大切にしてくれるし暖かくて本当に良いグループです













もう1人の同期は、上村ひなのという名前の子
同い年で独特の空気をもってて、可愛くて面白くて人として素敵な人、そして何より私の付き合っている相手










撮影とかで、同期で同い年ということでペアになることとか、ファンの皆さんからコンビとして評判が良かったりと、ひなのは私にとって妹みたいに大事な存在だったんだけど、ひなのの方は違ったみたいで、私のことをずっと好きでいてくれて、アプローチと言うのかな?凄いストレートにひなのは思ってることを伝えてくるから、気づいたら私もひなののこと好きになってて、ひなのからの告白もあって付き合うことになったのが半年も前のことだったかな













「おはようございます!」



金村「あ、名前だ!おはよう」



「美玖さんおはようございます」



金村「今日も可愛いね!」









ひなあいの収録の今日、楽屋に入って挨拶をすると美玖さんが私の近くにやってきた
美玖さんは入った時から、過剰なほど溺愛をしてくるというか、私の面倒を見てくださる人








「ひなの来てます?」



金村「まだ来てないよ?ほんとひなののこと好きだね笑」



「っ///気になるだけです!」



金村「中学生に恋愛はまだ早いよ〜笑」











なんて言われた。美玖さん含め、1期生2期生の方は私達が付き合ってるのは知らなくて、ずっと両想いだと思っているらしい
早くくっつけようなんて作戦を立ててるのも見たことあるけど、残念ながら私達は付き合ってるわけで見てて本当に面白い
ひなのになんで黙ってるの?って聞いても、理由は一切教えてくれなかった















上村「おはようございます」



「ひなの!おはよう」


上村「名前おはよう」













私のことを見てパァっと効果音が付けても良いぐらいに笑う
うん、可愛い。天使なのかな、ひなのは









「今日は私の方が早かったね」



上村「だって今日は名前の方が近かったからじゃん笑」



「前、私が遅いってジュース奢らせたんだから今日は私に奢ってね」



上村「えー、おしるこでいい?」



「ピンポイントすぎ笑」












ひなのと世間話をしてたらカシャカシャと明らかに私達を撮っている、なおみく姉さん達
美玖さんと菜緒さんは度々私達を撮ってブログとかメッセージとかに送っている
シャッター音に気づいたら、2人の方を向く







小坂「そのまま続けていいよ?」



「菜緒さん盗撮ですよ?」



小坂「妹の成長を観察してるだけだよ笑」



「も〜笑」



金村「てか、なんでひなのはおしるこ奢るの?」



上村「名前っておしるこに似てません?」



金村「だってよ名前笑」



「全然意味が分かりません笑」


小坂「ひなのワールド炸裂してるね笑」














私達が笑ってる理由を分からないひなのの顔が可愛いとか思ってたら、スタッフさんに呼ばれて今日の収録が始まった






今日も相変わらずひなのの言葉のチョイスにお腹抱えて笑ってたら、隣で美玖さんが笑いすぎだよなんて言ってきたけど、ひなのは本当に面白いからしょうがない








1本目の収録が終わってから、久美さんに呼びかけられて"スタッフさんがひなのと名前を〇〇の部屋で待ってるよ"って聞かされたから、ひなのとその部屋に向かう












部屋に行ったら、誰もいない…
また先輩方のお節介といいますか、ひなのとくっつけさせる作戦のひとつですね。
ひなのは、スタッフさんまだかな〜なんて可愛いく言うから、まだひなのには内緒にしてひなの隣に腰掛ける














上村「最近さ、」



「ん、なに?」



上村「美玖さんとくっつきすぎ」



「え?」



上村「今日の朝もくっついてたし、昨日だって顔近づけて同じ携帯で動画みて笑ってたじゃん」



「ごめん」



上村「いいけどさ、名前は可愛いんだからもっと自覚して?」



「ひなのも可愛いよ」



上村「名前は、私の前だけで可愛くいればいいの」



「おぉ、独占欲笑」



上村「悪い?笑」



「そういうの嫌いじゃないよ笑」



上村「名前は攻められると弱いよね」



「そんなことは無いよ笑」



上村「ほんとに?」














悪戯っぽく笑いながらキスしてくるひなの
ひなのは、私と二人きりでいるといつもグイグイ来るというか、いつもの可愛い系じゃなくて京子さんみたいなカッコイイ系になるわけで、そのギャップに私は、悩まされます











「急にキスしないの笑」



上村「じゃあ、もうしない」



「そういうことじゃないよ…」



上村「え、キスしてほしいの?」



「そりゃそうだよ…好きだから///」



上村「名前」



「まってまって!今って言ってないから!ダメだって楽屋近いっ…もぅ///」



上村「いつもは、名前と姉妹とか言われてるけど全然そんなことないよね笑」



「まぁ、付き合ってるわけだしね」



上村「スタッフさんまだ来ないね〜」



「って言いながら、どこ触ってんの!?」



上村「名前が可愛いすぎるからもう止まらないかも」



「ダメだって、スタッフさん来ちゃうかもよ?」



上村「どうせ来ないでしょ?知ってるから笑」



「え、気づいてたの?ダメだって、ちょっ///…部屋の鍵空いてるしいつ誰が入ってくるか分かんないよ」



上村「さっき閉めたの気づかなかった?」



「いつのっ…ダメだって///」











ひなのが私を近くの壁に押し付ける
ひなの方が身長が高いから、私が睨んでも上目遣いになるだけでニコニコしながら私の服に手を入れようとする










「早いから!」



上村「なにが?」



「キスからじゃん」



上村「さっきしたよ?」



「違う…深い方の///」



上村「急にやる気だね笑」









上を見ると、ひなのが待ってるから私の方から顔を近づける
中学生だから早いかって?中学生だって今どきやる事やってますよ()








ことが終わって楽屋に戻ったら、久美さんに何故か呼ばれる














久美「ほどほどにね///」




「えっ」



加藤「中学生は早いよ!私だってまだなのに///」



美穂「史帆さん、そこじゃないですよ笑」



「ひなの鍵閉めたって言ったじゃん///」



上村「名前の声が大きいから」



「最悪///」




金村「てかいつから付き合ってたの?」




上村「結構前です」




久美「しばらく二人きりにはさせないからね!」









この後、久美さんからかなり長い説教をひなのとうけて、その時にひなのが手を繋いできたから更に説教が続いたのは言うまでもない











ほどほどにします。









fin
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