砂粒みたいなストーリー (PETITS FOURS)

□星に願いを(七夕バージョン)
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  星に願いを


「短冊にお願いを書き留めるなんて、
小学生以来かな?」

秀史郎はショッピングモールの、
イベントブースに出展されてる、
カワイイ星形の短冊を、
手にして呆然としている

しかし、公彦は、楽しそうに、
カラーペンを素早く走らせている

秀史郎が、ちらっと覗いてみたら

・・相変らず、達筆なことで・・

少々、前時代かかった

綴り字の古風な筆跡が、美しい

よくよく、覗いてみると

「死が、ふたりを分かつまで、
共に、生きていきたい」

げ!公彦と死ぬまで一緒って、
僕は一生こいつの、性奴隷状態ってこと!
否!
しかも、ダークでヘビィーだ!
おののいていたら、

「秀史郎は、何をお願いしたの?」

短冊を、作り物の、笹に、括り付けながら
公彦が聞いてくる

「どうしようかな・・・・?
何、頼もうかな・・」

「ぷっ・・おかしいなぁ、沢山あるのかい?
秀史郎、欲ばってはだめだよ、
これって、思うもの、
ひとつだけにしなきゃ・・
本当に叶えて欲しい、お願いを・」
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