流れる銀のストーリー (MAIN) VOL1


□君は、僕の罠に堕ちて、愛のように輝く VOL9
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訪問先の冷蔵庫を許可なく、勝手に開ける・・

「お行儀が悪いなあぁ   
躾にうるさかった貴子さんなら、どう言うか」

大型の冷蔵庫の中は、
きちんと整頓されていたが、

ドリンクや、ビール
何種類かのチーズ・・
カットされ、色鮮やかにパケージされた
サラダ・・・

冷蔵庫の中は、アルコールと
相性のいいフードばかりに思えた

片桐は、外食派なのだろう、

よく、冷え切ったフランス産の
ミネラルウオーターのペットボトルを、
手に取り封を、キリット切ると、
一気に飲み干した

それでも公彦の、喉の渇きは中々収まらず、
もう一本グイッと、飲み干す

ぷらりと、片桐のマンションの
探索をしてみる、
かなり、広さが有り、
シュウ専用の部屋も用意されていた

リビングは、、グレイを基調とした
シンプルなソファーと
オリエンタルで、少々気取った
デザインの照明が、アンバランスながら、
微妙な調和を、魅せ、
所有者のセンスは、良い。

片桐は、中々、稀有な人物なんだと、
今更ながら、確信した

そんな男が、秀史郎のどこに魅かれたのか?

自分にも、向けられる、難攻不落で、解けない
難問だ

片桐との情交、
使用済みベットシーツの生臭い、湿り気・・・


急に汗と白濁した体液に、まみれた肌が
とにかく不快に思われ、バスルームを探す

他人のバスルーム、なので、勝手がいまいち、
不明だが、
ぐっすり眠り込む、秀史郎を、
起こすのは、かわいそうに思えた

バスルームは、チャコールグレーで統一されてやけに、ところどころ、
薄いパープルの差し色が、使用され、
全面ガラス張りに、映えた、
随分、エロっぽいデザインだと、感じた
ここでも、秀史郎と片桐が、
情交を繰り返してきたかと思うと、
密かに、嫉妬心が、湧き上がって来る

ここの、バスタオルを、使用するのは、
心進まないが、使わない訳にもいかない

片桐の、マンションなので、全てに、
彼の痕跡を、見てしまう・・
後、彼の恵まれた肉体、
大人の魅力・・全身の蠢く刺青

鏡に映った裸の自分を、
まじまじと眺めていると、
少々、ナーバスになるが、

「そんなに、男として、
劣ってる程ではないが・・・」

公彦は、自信を、慰めるかのように、
独り言を密やかに、呟く

そして、不意に、

姦通を、秀史郎が、
またしても、犯しているのではと、怪訝がる、
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