氷砂糖みたいなストーリー (GRANITE)
□フェイクパールとオイスター
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秀史郎は、鏡に映る自分の姿に、軽いめまいを覚える
髪の毛が、強く、引っ張られてるのが、不快でウィッグが、思ったより重い・・
唇に、赤いラメ入りのグロスを塗られて、
ますます、嫌なベタベタ感。
顔は一枚お面を、張られてるくらい
ファンデーション塗りたくられて、
気持ち悪いし!
眼鏡をかけて、鏡に映る己を、まじまじ、
見たら
うっ!そこには、ケバイ、オカマが・・!
「ほら♡、綺麗になった、ハリウッドの女優さんみたいヨ・・シュウちゃん 」
ユナママは驚嘆の声あげて、褒めちぎってくれ
ますけど
「おかしくない?いや、おかしいけど・・い
や、まずくない・・」
「騒がないの!、顔、触らないでよ!いやよ、
せっかく綺麗にメイクできたんだし・・
結構、すんごくぅ いけてるわよ」
いけてる?な訳ないだろ!
「ちょっと、カレシより、背が高すぎちゃうのは、仕方ないけど」
「ユナママ、お願い、とってよ・・・!」
「何言ってんのよ!、私の力作よ!
綺麗だって自信持って・・シュウちゃん
ミスコンだってエントリー出来るぐらい
、美しいわ」
それは、ミスコンは、ミスコンでも、
タイでやる大会だろ
それに、女装趣味は、僕の心中には、
やっぱり、ないんだって・・・!
誰か、助けて・・・!
「シュウ、なに騒いでるの・・?」
振り返ると公彦が、面白そうに、
くすくす笑って、
僕と、ユナママを見つめていた