氷砂糖みたいなストーリー (GRANITE)

□秘密の交換は、雨降るオープンカフェで
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もう少しでオトナ猫カナ?

「まあまあかな・・・・それより、この雨ひどくなってきたね・・・」

大手進学塾の全国模試の帰り道、公彦が、つまらなそうに、答える

(どうせ、僕より、いつも成績、よろしいくせに・・・)

秀史郎は少々嫉妬に似た感情が、心に、あがってきた(今日のお天気みたいに、ぐちょぐちょだけど)

公彦がいつもみせる、優しげな、大人びた微笑みが、自分に向けられているのに、気付いた

「ねえ、秀史郎(この頃は、まだ、フルネームで呼ばれていたっけ、今はシュウと呼ばれてるが)は、3番目の問題いくつだった?答は・・・」

それを聞いた、僕の顔が、ちょっと、ひきつってしまった

(こっちは崖っぷちだよ・・・・公彦の答とは似ても似つかない・・・医学部希望は、変更する気はないので、
志望大学変えるか・だけどなあぁ・・・
地方落ちは、嫌だな・・それとも・・・・私立大学に・・
ううん・・・、
親に無理な経済的な負担は
かけたくないし・・・
自分としては、自宅通学希望だし・・
とにかく東京にずーと居たいし・・・)

あれこれ、しどろもどろ考えを巡らしていたら。

ぽんと背中を優しく軽く叩かれた
「秀史郎、tea breakでもしようか?
ちょっとゆっくり友達の君に、話したい事もあるし、
僕も少し気持ち、問題抱えて、煮詰まってるしね」

(えっ・・意外・・公彦でも、悩みあるんだ)僕は少々驚いしまった。         
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