1.5万hit達成企画作品

□つんつん
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『あんちゅさん』


『ねえねえあんちゅさーん』




なんやねん。
後輩のくせに。



いま朱莉のことを呼んでるのはドラフト2期生でチームMが指名した名無しさん。



いま中学2年生で、まだまだガキンチョ。



なんか朱莉に憧れて入ってきてくれたらしく、朱莉のことをずいぶん好いてくれとる。



いまは研究生公演のレッスン中で毎日レッスン場に居る。




『あんちゅさん構ってください〜』

「えー、いやや」

『…ごめんなさい』



名無しさんの顔をみると眉を極限までさげて、とぼとぼレッスン場の鏡の前まで歩いていった。



ギュ


「うそやって!
名無しさんのことほったらかすわけないやんか」


『へ?』

名無しさんのほっぺはどんどんピンク色に染まっていく。



「今日はなにする?
さっきお菓子買ってきたんやけどな、
名無しさんの好きなポッキー買ってきたで」

『あんちゅさん…
ありがとうございます』


どうしたんやろ。
今日はなんかへこみ具合が大きい。

「どうしたん?」


『ほんまに、迷惑やったら言うてくれてええんですよ?

わたしあんちゅさんにいっぱいちょっかい出しちゃうし、あんちゅさんにいっぱい話しかけるし。

ウザかったらほんまに言うてください!』



「そんなこと思ったことあらへんよ。
名無しさんのこと好きやし。」



『わたしもあんちゅさんのことすきですよ。』


「名無しさんが言うてくれるすきと朱莉の好きは違うねん。

朱莉はな、本気で好き…やねん」


『わたしもですよ?

わたしがNMBに入ったのは最近やし、あんちゅさんと知り合ったのも最近ですけど、わたしはNMBに入る前からずーっとあんちゅさんだけ見てました。』



かわいい。
天使。なに。


「朱莉と付き合お?」


『よろしくおねがいします』


おわり。
 

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