そんなよくある話です。

□第1話
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おっと自己紹介が遅れたな。俺は音松鈴斗。さっきも言った通りしがない隠れ腐男子だ。周りはホモップルが沢山いて日々を楽しく生きている。リア充爆発しやがれ。

そんな俺にも悩みがあった。それは……俺何キャラでいけばいいんだろう?

いや、だってだよ?俺様、腹黒、無口、チャラ男っていてもう残されたの双子しかないじゃん。俺マジで何キャラでいけばいいんだよ。

折角王道生徒会の一員になったんだ。俺もなんかキャラ立てたい。しかしもう既に主要キャラは出揃っている。

端からみたらかなりどうでもいい悩みかもしれないが俺は結構マジに悩んでて丸一日かけて考えた。まぁ、後から冷静になって何やってんだろう俺って遠い目になったのは仕方ないよね。

そしてあることに気付く。今更キャラ付けしたところで俺の普段のキャラは既に周りは知っているじゃないか、と。なのにキャラ変したら俺ただの痛い奴じゃん。気付いてよかった。

ということで普段のクール(?)キャラでいこう。え?クール?お前が?(笑)とか思った奴表出ろ。俺、心の中ではこんなんだけど普段は物凄い人見知りで超大人しいから。親しい奴以外の前では表情筋死んでるから。常に無表情であんま喋らず大人しくしてたらクールとか言われるようになってた。

そんな訳で俺は意図せずしてクールキャラを演じている。いや、演じているって言うと語弊がある気もするが。

友達からは「最初はすっげぇお堅そうでこいつと友達とか絶対無理って思ったわ」って言われたからな。今思えば酷い言い様だ。だが幼馴染みはもっと酷い。「お前の何処がクールなのか皆目検討もつかん、クール(笑)の間違いだろう」って真顔で言い放ったからな。辛い。

まぁ俺、親しい奴の前では二重人格かってくらい性格違うからね。幼馴染みは物心ついた時から仲良かったから俺の塩対応は知らないだろうし、アイツも人付き合いは苦手だから基本一緒の時は周りに他に誰かいるとしても親しい奴ばっかだから見たことないかもしれないけどさ。

いくらお前の前でも親しくない奴が一人でもいれば途端に喋らなくなるからな。今度俺がクール(笑)じゃないところ見せてやるよ。

……とりあえず今は親しい奴が一人もいない生徒会でこれからやっていかなきゃなんないのが憂鬱で堪らない。だってみんな俺の苦手なリア充タイプだし。仲良くする気は更々ない。まぁ、当たり障りなく付き合っていきたいと思ってる。うん、頑張ろう。
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