妄想の世界

□たまにはこんなわがままを…
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「 うん、ごめんね。
これから気をつける。 」








そう言った私に
ふにゃって笑顔見せて
んって頷く智くん。








あぁ 智くんだぁ〜って
なんだかすごく幸せな気分になる。








『 今日はごめんね?
仕事だったとはいえ
約束ドタキャンしちゃって。

デート楽しみにしてたんでしょ? 』








そう言って
部屋の片隅に置かれたカゴを指でさす。








あっ!って
バツの悪そうな顔をした私に
智くんが言った。








『 少しは寂しいとか言っていいんだよ?
真央はわがまま全然言わないけど。

すっげぇわがままは困るけど
真央は言わなすぎだよ。

たまにおいらが不安になっちゃうよ。
真央は
おいらに会えなくても平気なのかなって。

ってこれおいらのわがまま? 』








“ おいらのせいなのに変か?
こんなこと言うの ”

智くんが1人でゴニョゴニョ言ってたけど。








私は智くんの言った言葉に驚いてた。








“ 会いたい ”




そう思ってるのは……
私だけだと思ってたから。








智くんは…
平気なんだと思ってた。




私1人が寂しいんだと思ってた。








付き合ってるはずなのに
片思いしてるみたいな…
そんな気持ちになってた。








でも…ちがったんだ…





ちゃんと智くんに想われてたんだ…








「 会いたかったよぉ〜…

智くん…… 」








私は智くんに抱きついて
今にも泣きそうな顔を隠して
そう言った。








『 俺も…
会いたかったよ 』








智くんの腕が
私をきつく抱きしめてくれる。








智くんの香りに包まれて
すごくホッとして
やっぱり私にはこの人がいなきゃダメなんだと
心の底から思う。








デート出来なくってもいい。








あなたがこうやって
私に会いにきてくれたことが
何より嬉しいの。








これからは
少しずつだけどわがまま言わせてね、
智くん(〃ω〃)












たまにはこんなわがままを
おわり







「 ねぇねぇ智くん 」


『 ん? 』


「 あのね?
チュ〜……してほしいな♪ 」


『 ……………。

チュ〜だけでいいの? 』


「 えっ?えっ!?
ちょっと智くん!?

きゃーっ(///∇///) 」
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