妄想の世界
□たまにはこんなわがままを…
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『 …………真央
…………………真央!! 』
あれっ…
智くんの声がする…。
私が会いたいってすごく思ったから
夢にでてきてくれたのかな…
『 ねぇ 真央!
真央ってば!! 』
私の体を揺さぶる智くんの手………
えっ!?
私は勢いよく起き上がった。
「 えっ!? あれっ!?
なんで??
私 寝て……
智くん なんで?? 」
目の前にいる智くんを見ても
寝起きの私には
状況がまったく把握できない。
『 携帯に電話してもまったくつながんないし
なんかあったのかと思ってきてみたら
玄関鍵かかってないし
いそいで部屋上がって真央さがしたら
ベッドでヨダレ垂らして寝てるし。 』
「 えっ!! 嘘っ!? 」
私はいそいで口元を拭った。
『 嘘だよ(笑) 』
そう言って私の頭に手をのせて
私の髪をくしゃくしゃってした。
『 でも真央、無用心だよ?
女の子の一人暮らしなんだから
少しは危機感持たなきゃダメだよ。 』
智くんが笑いながら
でも最後は少し怒った顔でそう言った。