妄想の世界
□たまにはこんなわがままを…
1ページ/3ページ
『 ほんっっとゴメン!! 』
「 いいよ、大丈夫。
まだ家にいるし。
仕方ないよ、
仕事なんだから。 」
『 ……怒ってる? 』
「 怒ってないよ(笑)
それより
仕事頑張ってね? 」
『 ……うん、
また連絡するから。 』
「 わかった、頑張って! 」
今日は
久しぶりに智くんとデート……
のはずだった。
すごいウキウキして
昨日の夜から服も考えて
今日も朝早くから
お弁当作ったりして。
……で
家を出て
車に乗り込もうとした直前にかかってきた
智くんからの電話。
仕事じゃ仕方ないってわかってる。
だって………
智くんのせいじゃないし。
でも……
物分かりのイイフリしてるけど
智くんには言わないけど…
本当は
すごく つらい。
ホントに仕事なのかな?
ホントは釣り行ったんじゃないかな?
なんて疑い出したら
本当にキリがなくて。
そんな自分がどんどん……
イヤになってくる。
私は自分の寝室に戻って
「 もぉー!! 」
って叫びながら
ベッドになだれこんだ。
「 智くん…
会いたいよぉ…… 」
私の独り言だけが虚しく部屋に響く。
TVではいつも会ってるよ?
でもアレは
嵐の大野智で
みんなのリーダー。
話すこともできないし
触れることもできない。
私の…智くんじゃ……………
ないんだ………。
思考回路が
だんだん回らなくなってきて
寝不足のせいもあってか
私は
眠りに落ちていった…。