野良神×排球
□第2章
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陽菜side
陽菜さんは好きな人とかいないんですか?
と日向に言われて考え出して5分が立っていた。
好きな人、と言ったら色んな好きがある。
家族、友達、恋人。
私は家族はいないけど霊緑と紙緑は好きだよと答えた。
そうじゃなくて男の子で!!と言われ男の子ーと苦笑いした。
「私男の子?とかと話したりあんましないんだよね。日向達以上に話すなら兄か……まあもう1人いるけど、恋人とかではないかな!!」
日向は?
逆に聞き返すといないですよ!!と真っ赤になって否定するから何だか面白くてバレーに一途だもんね、と笑うと元気よく頷くから日向は名前の通り太陽みたいに笑うなあと何だか感心してしまう。
「友達としてなら陽菜さんも好きですよ!バレー上手いし!」
「大体バレー基準でしょ?」
「日向ー休憩終わりだぞー」
はーい、と明るい返事をしてバタバタコートに戻る日向にひらひら手を振って送りさて、と立ち上がった。
ぐぐぐーと伸びをするとポキポキ鳴っておっさんくさいと霊緑に言われつつ紙緑を呼んだ。
「どったの??」
「妖。」
「まじで!?早くいこ!今すぐいこ!!」
「陽菜、病み上がり、でしょ?」
大丈夫大丈夫と笑い、紙緑の首根っこを掴み瞬間移動した。
そこは何処かの体育館で中からシューズのスキール音や男の子特有の声が聞こえる。
こっちもバレー中ね。
妖何処だろうと探していると前を見ていなかったせいか誰かにぶつかってしまった。
というか、正式にいうと、つまいづいて、転んだ。
「陽菜ドジだな!!」
あはあは笑う紙緑にため息を吐いて立ち上がろうとする。
見えてないとは言え、悪いことしたな。
そう思ったがそれは違ったらしい。
「え、女の子......?」
プリン頭の赤い服に身を包んだ男の子がいた。