プライド

□マシュマロとチケット
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アップを終えて裏に戻る途中、1人で考え事をしているような藤岡さんを見かけた。



「そんなに眉間にシワ寄せてたら宮西さんみたいになっちゃうよ〜」


「! え、そんなすごい顔してた?」


「ん。物凄い剣幕でした」


「えー、ごめん」


「え、大丈夫ですよ。うちは気にしてないです」


「さすがにこんなところで考え事してたらまずいよね」


「じゃあうちと一緒にちょっと休みましょ〜。今アップ終わったとこで少し休もうかと思ってたんです」



藤岡さんはにっこり笑って「いいよ」と答える。うんうん、笑ってる方がやっぱり好きだな。



「……古巣対決だからさぁ」


「え?」


「ちゃんと投げれるかな」


「投げれると思いますー。古巣相手ってなんか変な感じですよね」



藤岡さんが色々やって来てたこと、知ってるしな。投げれると思う。私はそう信じている。



「……守里ちゃん、ありがとう」


「え、何もしてないですけど……」


「いや、傍にいてくれて?」


「はは、何で疑問形なんですか」


「ちょっとね、気持ち張ってたと思うんだけど、そこにちょうど守里ちゃんが来てくれて気持ち楽になった気がするから」


「癒し効果ですかね」


「かもね。……よし、やるかー!」





マシュマロとチケット

20190224


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