プライド
□マシュマロのお見合い
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投手陣の練習に行きがてら内野の方を見ると、翔さんがバッティング練習待ち。そういえばさっきぽろりと「緊張してる」って言ってた気がする。
「しょーうさんっ!」
「うおっ…なんやびびった守里か……」
「見かけたからつい」
「お前は見かけたらつい先輩に肩組みすんのか?ん?」
ニヤニヤしながら翔さんは私の両頬をつねる。痛…くない。痛くなくしてくれるのも翔さんの優しさだって分かってるから内心すごい嬉しい。
「えー、だって翔さんさっき緊張してるって言ってたから緊張ほぐそうと思って」
「…………」
「黙んないでくださいよ」
「守里のそういうところやで」
「は?」
「守里がナチュラルには?っつったらめっちゃ怖いからやめろや、……いや、そうやって気遣ってくれるとこ」
「が?惚れるって?」
「今度はナチュラルにイケメン発言やめろや、かっこええんよいちいちお前は」
「ははは、やった」
「分かった、分かったからお前は早く練習い行け!俺もバッティング練習出来んわ!」
「は〜い行ってきま〜す」
翔さんも笑ってるから悪気はない。
「翔さん!今年こそホームラン王期待してるんでよろしくお願いします!」
「分かっとるわアホ!」
マシュマロのお見合い
20180402